(映画)千と千尋の神隠し(2001年)の感想とあらすじは?

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トンネルを抜けると異世界だった。

薄暗くなって動き始める時間。

「トンネル」と「逢魔が時」。いずれも現世と異世界をつなぐ仕掛けです。

日が暮れはじめる「逢魔が時」。八百万の神が現れます。神だけではありません。魑魅魍魎が跋扈する時間。神も化け物の同居する時間、異世界。

舞台となるのは、神や化け物がくつろぐために集う温泉宿です。

本作に影響を与えたとされる作品に「霧のむこうのふしぎな町」があります。

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感想/コメント

舞台となった場所

この映画の舞台の一つとして台湾の観光地「九分(九份)」がモデルになっているそうです。秘境と言ってよいようなところにある温泉宿の設定でしょうか。

台湾の九份以外で「湯屋」のモデルになった場所として知られるのが東京の目黒にある「目黒雅叙園」です。

この他にも、東京都・小金井市にある「東京たてもの園」の「子宝の湯」と「武居三省堂」。文具店の武居三省堂は、釜爺が仕事をしていたボイラー室に似ています。

最初に出てくる温泉街の舞台となったという噂があるのが、東京都・台東区にある「ホッピー通り(横町)」。浅草寺境内のすぐ西隣に並んでいますが、こうした場所は他にもあるので・・・

さて、物語の後半。ハクを助けるために、電車に乗っていく千尋たち。海原を進んでいく電車のシーン。

なぜだか、千葉県南房総市にある「原岡海岸(はらおかかいがん)」の木製の桟橋を想起しました。桟橋は原岡桟橋(岡本桟橋)と呼ぶようです。

宮崎駿関係アニメ(一部)

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あらすじ/ストーリー

10歳の千尋は、車に乗って引っ越し先に向かっていた。

両親と共に引越し先へと向っていたが、道に迷ってしまい、不思議なトンネルに出会った。千尋は行きたくなかったが、両親がトンネルに入ってしまったため、仕方なくついてく。

トンネルから出ると、そこには不思議な温泉街が広がっていた。

誰もいない街

美味しそうな食べ物のにおいにつられて両親が勝手に食べ物屋で食べ始めた。

辺りは薄暗くなってきた。帰りたくなった千尋は両親に帰ろうと声をかけるが、耳を傾けてくれない。

料理は神様への供物だった。両親が豚になってしまった。千尋自身も消えそうになる。そこをハクと名乗る少年に助けられた。

油屋

ハクは八百万の神々が客として集う「油屋」という名の温泉宿で働いている。宿の女主人・ゆばーば(湯婆婆)は、相手の名を奪って支配するという。

ハクから、仕事を持たない者は、ゆばーば(湯婆婆)によって動物にされてしまうと教えられた千尋は、ゆばーば(湯婆婆)に仕事をもらえるように頼み込んだ。

千尋は、「千(せん)」と新たに名付けられ、油屋で働くことになった。

ハクは千尋に、本当の名を忘れると元の世界に帰れなくなると忠告した。ハクも名を奪われ、自分が何者であったのかを思い出せずにいた。

ハクはなぜか千尋を知っており、そのことは覚えているのだという。千尋には、ハクの正体に心当たりがない。

千は先輩のリンから仕事を教わり、人生経験が豊富なボイラー焚きの釜爺と一緒に働いた。

雨の中、庭にたたずむ客(=カオナシ)を見つけ、室内に招き入れた。

ある日、腐れ神が強烈な異臭を放ちながらやってきた。千はその世話係を命じられた。

それは、ケガに苦しむ大河の神だった。

大河の神はお礼に大量の砂金を、そして、不思議な団子を千に与えた。

カオナシ

ハクはゆばーば(湯婆婆)の言いつけにより、双子の姉のぜにーば(銭婆)から、大切な魔女の契約印を盗みだした。

だが、ハクを追ってきたぜにーば(銭婆)は契約印についた呪いでハクに重傷を負わせた。

油屋では、ゆばーば(湯婆婆)が起きてこないうちから大騒ぎだった。カオナシが砂金をばらまいていたからだ。

千から親切にされたことがあるカオナシは、金や食べ物で千の気を引こうとするが、千が興味を示さないので激怒して、従業員を飲み込んで暴れた。

ゆばーば(湯婆婆)はカオナシをなんとかするため降りていった。

その頃、式神に化けていた銭婆が姿を現した。ゆばーば(湯婆婆)の息子・坊をネズミに変えてしまう。

竜のハク。

瀕死の重傷のハクに、千尋が大河の神からもらった苦団子を食べさせた。

ハクはぜにーば(銭婆)から盗んだ契約印を吐きだし、人の姿にもどって気を失った。

千尋はハクを助けたい一心でぜにーば(銭婆)に会いにいく決心をした。

千は不思議な団子をカオナシにも飲ませて従業員を吐き出させ、カオナシはおとなしくなった。

ぜにーば(銭婆)

カオナシとネズミになった坊を伴ってぜにーば(銭婆)の家を訪れると、ぜにーば(銭婆)は千を穏やかに迎えた。

意識を取り戻したハクは、ゆばーば(湯婆婆)に、坊がぜにーば(銭婆)の所へ行ってしまったことを伝えた。

坊を連れ戻してくることを条件に、千と両親を解放するよう約束を迫ったハクは、千たちを迎えに飛んだ。

白竜となったハクに乗って夜空を飛んでいるとき、千は母から聞いた幼い日の出来事を思いだした。

小さいとき川に落ちたことがある。その川はもうマンションになって、埋められた。

その川の名は、コハク川。ハクの本当の名は、コハク川。

ハクは竜の姿から人の姿に変わった。

ハクは千に礼を述べた。本当の名は、ニギハヤミコハクヌシ、ハクは自分の名前を取り戻した。

別れ

油屋に帰ったハクと千。

ゆばーば(湯婆婆)は油屋の前に集めた豚の中から両親を言い当てれば千を自由にしてやると言った。

豚の群れにじっと目を凝らした。だが、ここには父も母もいない。

千は正解を言い当てた。

そして自由となった。

ハクは途中まで千尋を見送り、自分もゆばーば(湯婆婆)に暇を告げて元の世界に戻るつもりであることを伝えた。

ハクは最後の忠告を千尋にした。決して振り向いちゃいけない。

人間に戻った両親は最初に通ってきたトンネルの前で、何ごとも無かったかのような様子で待っていた。

映画情報(題名・監督・俳優など)

千と千尋の神隠し
(2001年)

監督:宮崎駿
プロデューサー:鈴木敏夫
制作:スタジオジブリ
原作:宮崎駿
脚本:宮崎駿
音楽:久石譲

声の出演:
千尋/柊瑠美
ハク/入野自由
湯婆婆/銭婆/夏木マリ
お父さん/内藤剛志
お母さん/沢口靖子
父役/上條恒彦
兄役/小野武彦
青蛙/我修院達也
河の神/はやし・こば
坊/神木隆之介
リン/玉井夕海
番台蛙/大泉洋
釜爺/菅原文太

映画賞など

第25回日本アカデミー賞 最優秀作品賞、会長功労賞、協会特別賞(主題歌)
第75回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画読者選出監督賞、読者選出日本映画ベストテン1位
第44回ブルーリボン賞 作品賞

第75回アカデミー賞 アカデミー長編アニメ映画賞
第52回ベルリン国際映画祭 金熊賞

映画ベスト100

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