(映画)MUSA 武士(2001年)の感想とあらすじは?

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感想/コメント

「MUSA」は史実からヒントを得てつくられています。

およそ600年前の1375年、高麗は明との友好関係を築くため、使節団を4回派遣し、内の3つの使節団は、投獄後、帰郷しました。

残りの1つの使節団は、高麗に戻った記録はないそうです。

こうした歴史的真実をもとに、その消えた使節団をモチーフにした作品です。

時代は中国では明が元に取って代わろうとしていました。

朱元璋が、元を追い出し、新しい帝国明の建国に成功した頃の話です。

高慢ちきな姫様と、威張るだけでたいした能力のない将軍。対して、弓の名人と槍にかけては天下無双の奴隷。

被権力側の人間は、権力を持たないがゆえに現実に上手く直面して、いかにして窮地を脱出するかに全力を傾けることに専念できます。

対して、権力側の人間が、窮地に追い込まれてもなお、自分の威厳を保とうとします。

張りぼての権威を捨て去らざるを得ない状況に追い込まれて、初めて自分の弱さを認め、現実に対処できるようになるのです。

それが、若い者であればあるほど、権威を捨てるのを怖がります。

なぜなら、権威を捨てたら自分には何も残らないのではないかと思うからです。

「MUSA」では若き将軍と、明の姫がこれに該当します。

ですが、二人の弱さは人生の先輩達にはよくわかっていました。

将軍の守役的なカナム。そして、チン・リブ。この二人のまなざしはいつも温かかいのです。

それにしても、高慢ちきで高飛車な女を演じさせるとチャン・ツィイーは天下一品です。

惜しむらくは音楽。場面の深刻さに比して、軽いです…。しかも、チャチに聞こえる部分があります。重厚感があれば、もっとストーリーに移入できたはずです。残念。

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あらすじ/ストーリー/ネタバレ

1375年、朝鮮の高麗は明との友好関係を築くため南京城へ使節団を派遣した。時は、中国が元から明へ王朝が変わろうとする時代だった。

だが、この使節団はスパイ容疑で遠くの砂漠に流刑にされてしまう。流刑地への旅は過酷を極めた。

ところが一行は、砂漠へ向かう途中、明を目の敵にする元軍の襲撃に遭い、使節団を連行していた明の兵士が全滅してしまう。

幸いなことに高麗の使節団は殺されることはなく済んだ。図らずも解放された形となった使節団のチェ・ジョン将軍は、わずかな水と食料にも故郷・高麗へと向かう決死の行軍を決断する。

一つのオアシスで生きながらえた一行は、そこでランブルファ将軍率いる元軍と遭遇、彼らに捕らわれていた明のブヨン姫に助けを求められる。

プヨン姫を救い出し、明に送り届けることで明王朝に取り入ろうと考える。

そこで、チェ将軍は帰国を中断、圧倒的不利を覚悟で姫の救出へ乗り出す。一行はプヨンの救出に成功するが、元軍の追撃を受けることになる。元軍の要求はただひとつ、ブヨン姫を引き渡すことだった。

拒めば、皆殺しにするという。ブヨン姫を引き渡せば戦いは終わり、無事に故郷に戻れる。やがて、使節団の内部には微妙な亀裂が入りはじめる…。

映画情報(題名・監督・俳優など)

MUSA 武士

監督:キム・ソンス
製作:チャ・スンジェ
脚本:キム・ソンス
撮影:キム・ヒョング
美術:フォ・ティンシャオ
編集:キム・ヒョン
音楽:鷺巣詩郎

出演:
ヨソル/チョン・ウソン
チェ・ジョン将軍/チュ・ジンモ
別将カナム/パク・チョンハク
チン・リブ/アン・ソンギ
ブヨン姫/チャン・ツィイー
ランブルファ将軍/ユー・ロングァン

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