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(映画)ソーシャル・ネットワーク(2010年)の感想とあらすじは?

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ベン・メズリックのベストセラー・ノンフィクションを基にした映画です。

2004年にハーバード大学の学生だったマーク・ザッカーバーグが創業し、わずか数年で世界最大のSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)へと急成長したFacebookの創業秘話を描いています。

物語は二つの訴訟を軸に、過去の話を織り交ぜて進みます。

サクセス・ストーリーに秘められた光と影の物語を赤裸々かつドラマチックに綴ります。「市民ケーン」の影響が強いと云われますので、見比べてみるのがいいかもしれません。

21世紀初頭のウェブ業界を象徴する企業を題材にしていて、一種の記録的な意味合いもあります。むしろこの部分の価値が大きい映画かもしれません。

なぜなら、Facebookも、20年後、30年後にはないだろうからです。あったとしても、現在と同じ形態でいるはずがありません。

映画の中で象徴的なのは、21世初頭におけるウェブ業界は、先んじたものが勝ちやすい(必ず勝つわけではない)仕組みになっていることです。

アイデアはあっても、行動が遅ければ、すぐに追い抜かれます。

そして、極端なことを言えば、他人のアイデアをパクッて成功したとしたら、その後で、わずかな代償を支払えば良いということです。勝てば官軍の世界といえます。

もう一つ象徴的なのが、ショーン・パーカーがナップスター創業時に音楽業界と闘って、裁判で負けた時のことを回想して言うセリフです。

やつらは確かに裁判には勝った。だが、見て見ろ、CDの売り上げはどうなった?

既成概念にとらわれないこと。それが、これからの世界を創っていくことを語っている場面です。

既成概念や既得権益というのは、それを「無力化」するものが現れれば、すぐに瓦解していくことになります。破壊的イノベーションと呼ばれるものです。

こうした例は枚挙にいとまがありません。

CDなどのメディア媒体に依存していた音楽業界が、ネット配信にとって代わられようとしていること。

宣伝広告の場がテレビからインターネットへと移行していき、テレビが数年内に確実に衰退産業になること。

車の動力がエンジンからモーターへとシフトしていくこと。

外科手術がロボットによって行われるようになり、神の手が不必要となること。

・・・などなど・・・。

すべては「無力化」するものが現れることによって起きる変化です。

例えば、レアメタルと同じ性質を、鉄や銅のような一般的な素材で再現できるとしたら…、それはレアメタルの価値を完全に「無力化」することになります。

「革新」的という言い方がされますが、それは全く無から有を創ることではなく、既存の概念を「無力化」することでなされるものであることを、映画を見て再認識しました。

さて、Facebookは世界最大のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)。日本ではMixi(ミクシー)が有名であるが、恐らく時間の問題でFacebookが上回ると思われます。

物語でも描かれていますが、元々は、マーク・ザッカーバーグがハッキングし得た女子学生の身分証明写真をインターネット上に公開し、公開した女子学生の顔を比べて勝ち抜き投票させるゲームとして作られました。

これは学内で問題となり、その後フェイスブックとして公開されることになります。

当初は学生のみに限定していたが、2006年9月26日以降は一般にも開放され、その後急速にユーザー数を増やしていきます。

市民ケーン(1941年)の影響が強いと云われるので、是非見比べたい。

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あらすじ/ストーリー/ネタバレ

2003年の秋。ハーバード大学の学生マーク・ザッカーバーグは、恋人にフラれた腹いせに、学内のデータベースをハッキングして、女子学生たちの顔写真を使った人気投票サイトを作ってしまう。

彼の技術に目を付けたエリート学生が、学内交流を目的としたサイトへの協力を持ちかける。しかしマークは、親友のエドゥアルドを誘って、ハーバードの学生を対象としたソーシャル・ネットワークのサイトを立ち上げる。

するとそれは瞬く間に登録者を増やし、急速に拡大していくのだった…。

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映画情報(題名・監督・俳優など)

ソーシャル・ネットワーク
(2010年)

監督: デヴィッド・フィンチャー
原作: ベン・メズリック

出演:
マーク・ザッカーバーグ / ジェシー・アイゼンバーグ
エドゥアルド・サベリン / アンドリュー・ガーフィールド
ショーン・パーカー / ジャスティン・ティンバーレイク
タイラー・ウィンクルボス / アーミー・ハマー キェメロン
ディビヤ・ナレンドラ / マックス・ミンゲラ
クリスティ・リン / ブレンダ・ソング
エリカ / ルーニー・マーラ

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