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Enya / Shepherd Moonsの鑑賞録(曲目と感想と紹介を添えて)(超超おススメアルバム)

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このアルバム

エンヤの2ndアルバム(通算3枚目)。

アメリカでビルボード・アルバム・チャートに計199週(約4年)チャート・インという超ロング・ランを記録した作品。グラミー賞も受賞。超ベストセラーを記録している大ヒット・アルバム。

制作チームは前作から引き続き、エンヤと、プロデューサーのニッキー・ライアンと、詩人のローマ・ライアンとの共同作業という体制で、今後も続く。

エンヤのアルバムの中で最もバランスのとれたアルバムだと思う。静謐なたたずまいを見せる曲もあれば、心躍るような高揚感のある曲も散りばめられている。また、本アルバム収録の曲は、多くの映像作品に使用され、馴染みになっている曲もあるはずである。

もちろん、ここの曲もよいのだが、私はアルバム主義なので、全体のバランスや構成もとても気になる。アーティストがアルバムでリリースする以上、そのアルバムには一つのコンセプトを持たせているはずである。物語と言い換えても良い。そうでなければ、アルバムをリリースする意味がないと思っている。

もちろん、単にヒット曲を集めて、曲数が足りなくて数合わせ的に曲をぶち込んでいるアルバムがあるのを知っている。

だが、そんなものは作品として聞いていて楽しくないので、聞かないし、買わない。音楽を単に消費するためだけに聞くのは、時間の無駄である。

消費するための音楽は私の好みに合わない。だから、私は長く聞ける音楽を追い求める。そして、そういう音楽は強いこだわりを持つアーティストから発信されることが多い。

結果として私は、エンヤのようにアルバムに全力を注ぐアーティストを好むのである。

さて、前作「Watermark」以上に音に対して職人的に向き合っているエンヤである。何度テイクをとったのだろうかと思う曲ばかりである。ゆえん完璧主義者といわれるのだろう。 一発テイクで終了してしまうミュージシャンとくらべると、音楽に対する姿勢がとても真摯であろう。

この完璧な仕事のおかげで、エンヤのアルバムというのはどれも飽きがきにくいものになっている。それは、一流の職人が作り上げた意匠と同じで、長い年月を経ても色あせることなく、さらには年月を経ることによって輝きを増すのと同じである。

逆に、一発テイクは勢いがあるかもしれないが、勢いは一時のものでしかない。勢いだけのものは、やがてすぐに飽きられてしまう。

※この系統の音楽で他のアーティストを探したい場合は「美しき曲たち ワールドでファンタジックな音色」が多少なりとも参考になると思います。

※曲のリストをうまくご活用ください。きっとお目当ての曲が見つかると思います。良い音楽との出会いを楽しんでください。
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曲目

Enya-ShepherdMoons
Enya
1991
Album title
“Shepherd Moons”
Label : Warner Music UK

1 Shepherd Moons
2 Caribbean Blue
3 How Can I Keep from Singing ?
4 Ebudae
5 Angeles
6 No Holly for Miss Quinn
7 Book of Days
8 Evacuee
9 Lothlorien
10 Marble Halls
11 After Ventus
12 Smaointe

アルバムの評価

★★★★★★★★★★
【評価の内訳】5.0
【構成・バランス】A=2
【飽きのこなさ】A=2
【曲の好み】Av.1.0
Aランク:2曲目、7曲目
Bランク:1曲目、4曲目、5曲目、6曲目、9曲目、10曲目、11曲目、12曲目

Enya(エンヤ)プロフィール

Enya、1961年5月17日生まれ。本名をEithne Ni Bhraonain または Enya Brennanという。

アイルランドの北部に生まれた彼女の家は音楽一家であった。Enyaはピアノを身につけ、クラシック音楽を学んだ。

18歳のとき彼女の姉、兄らが1970年代に結成したClannad(クラナド)に参加している。Clannadには長姉のモイア・ブレナンがおり、Enyaが抜けた後、Theme From Harry’s Gameがヒットした。(ClannadのGreatest Hitsにも収録されている。)

Enyaは、Clannad脱退後、Nicky Ryan(ニッキー・ライアン)と、彼の妻Roma Ryan(ローマ・ライアン)と共に音楽作りを始める。イギリスのBBCのテレビドキュメンタリー番組「The Celts」のためのサウンドトラックを制作し、1987年「Celts」でソロ・デビュー。

1988年に、アルバム「Watermark」からのシングルカット「Orinoco Flow」がヨーロッパでセンセーショナルを巻き起こす。同時にアルバム「Watermark」もヒットする。この一枚でEnyaの事実上の地位が確立された。

これ以降、彼女のリリース期間が長いのは、彼女の完璧主義もあるが、商業的に急いでリリースする必要がない、Enyaの不動の地位があるためでもあろう。

エンヤのアルバム

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