Enya / Shepherd Moons(1991年)の紹介と感想

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このアルバム

エンヤの2ndアルバム(通算3枚目)です。

アメリカでビルボード・アルバム・チャートに計199週(約4年)チャート・インという超ロング・ランを記録した作品。

グラミー賞も受賞しました。

超ベストセラーを記録している大ヒット・アルバムです。

制作チームは前作から引き続き、エンヤと、プロデューサーのニッキー・ライアンと、詩人のローマ・ライアンとの共同作業という体制です。

エンヤのアルバムの中で最もバランスのとれたアルバムだと思います。

静謐なたたずまいを見せる曲もあれば、心躍るような高揚感のある曲も散りばめられています。

また、本アルバム収録の曲は、多くの映像作品に使用され、馴染みになっている曲もあります。。

もちろん、個々の曲もよいのですが、アルバム全体のバランスや構成もとても良いです。

アーティストがアルバムでリリースする以上、そのアルバムには一つのコンセプトを持たせているはずです。

物語と言い換えても良いかもしれません。

そうでなければ、アルバムをリリースする意味がありませんので…。。

もちろん、単にヒット曲を集めて、曲数が足りなくて数合わせ的に曲をぶち込んでいるアルバムは多くあります。

ですが、そんなものは作品として聞いていて楽しくありませんので、聞かないです。

音楽を単に消費するためだけに聞くのは、時間の無駄です。

消費するための音楽は私の好みに合いません。

ですから、私は長く聞ける音楽を追い求めます。

そして、そういう音楽は強いこだわりを持つアーティストから発信されることが多いです。

結果として私は、エンヤのようにアルバムに全力を注ぐアーティストを好むことになります。

さて、前作「Watermark」以上に音に対して職人的に向き合っているエンヤです。

何度テイクをとったのだろうかと思う曲ばかりです。ゆえん完璧主義者といわれるのでしょう。

一発テイクで終了してしまうミュージシャンとくらべると、音楽に対する姿勢がとても真摯です。

この完璧な仕事のおかげで、エンヤのアルバムというのはどれも飽きがきにくいものになっています。

それは、一流の職人が作り上げた意匠と同じで、長い年月を経ても色あせることなく、さらには年月を経ることによって輝きを増すのと同じです。

逆に、一発テイクは勢いがあるかもしれませんが、勢いは一時のものでしかありません、

勢いだけのものは、やがてすぐに飽きられてしまいます。

※この系統の音楽で他のアーティストを探したい場合は「美しき曲たち ワールドでファンタジックな音色」が多少なりとも参考になると思います。

※曲のリストをうまくご活用ください。きっとお目当ての曲が見つかると思います。良い音楽との出会いを楽しんでください。
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曲目

Enya
1991
Album title
“Shepherd Moons”
Label : Warner Music UK

1 Shepherd Moons
2 Caribbean Blue
3 How Can I Keep from Singing ?
4 Ebudae
5 Angeles
6 No Holly for Miss Quinn
7 Book of Days
8 Evacuee
9 Lothlorien
10 Marble Halls
11 After Ventus
12 Smaointe

エンヤのアルバム

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