(映画)トリスタンとイゾルデ(2006年)の考察と感想とあらすじは?

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「トリスタンとイゾルデ」は、1500年前にケルトの伝説として誕生しました。

吟遊詩人らによってヨーロッパ中に広められ、宮廷詩やアーサー王伝説の一部として語り継がれていった悲恋物語です。

シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の元にもなった古典として知られます。

この有名なヨーロッパの古典的悲恋物語を「グラディエーター」の巨匠リドリー・スコットが製作総指揮で映画化しました。

主演は「スパイダーマン」シリーズのジェームズ・フランコとイギリスの新星ソフィア・マイルズ。

共演に「ダークシティ」のルーファス・シーウェル。

監督は「ロビン・フッド」「モンテ・クリスト伯」のケヴィン・レイノルズ。

時代設定は、ローマ軍が撤退したあとのイングランドです。

当時、疲弊していたのはイングランド側で、アイルランド側は戦力の余裕があります。

そのため、支配的な立場にあるのはアイルランド側です。

その敵対するもの同士での悲恋がこの映画の主題です。

後世これを元にシェイクスピアが「ロミオとジュリエット」を書くわけです。

本作品の方が、島を超え、民族(もしくは部族といってもいいのでしょうか)を超えて、スケールの大きなものです。

主人公となるのが、イングランド側のトリスタンと、アイルランド側のイゾルデ。

特に、トリスタン役のジェームズ・フランコの愁いを帯びた演技がよかったです。

イゾルデとの恋をとるか、それともマークへの忠誠と恩義をとるか。

そのはざまで苦悩するトリスタンを好演していました。

また、マーク役のルーファス・シーウェルも新妻に惚れてしまった新郎を爽やかに演じました。

映像もきれいで、特に、この時代の結婚式を調べ尽くしたのでしょうか、プリミティブな中にも、荘厳な雰囲気をたたえた、イゾルデの輿入れが美しかったです。

ワーグナーの歌劇としても有名な本作ですが、歌劇とは異なる面白さを味わえるのは間違いありません。

「トリスタンとイゾルデ」または「トリスタン物語」は、マルク王の妃となった イゾルデ(Isolde) と、彼女と媚薬の魔力で結ばれた 騎士トリスタン(Tristan) の悲恋を描く。イゾルデはドイツ語で、フランス語では『トリスタンとイズー』(Tristan et Yseut)

起源はケルトの説話であり、12世紀の中世フランスで物語としてまとめられた。まもなくドイツにも伝えられた。

「トリスタンとイゾルデ」(Tristan und Isolde) は、リヒャルト・ワーグナー(ヴァーグナー)の三幕の舞台音楽であり、1857年から1859年にかけて作曲された。一般に楽劇とされているが、本来はワーグナー唯一の無銘の作品である。

ワーグナーは、この作品の主要な部分について ゴットフリート・フォン・シュトラスブルク(Gottfried von Strassburg) の騎士道本から引いており、また、音楽的な部分ではあらゆる音楽の頂点に達したといえる。

なかでも前奏曲の冒頭に現れる調性の曖昧な和音はトリスタン和音と呼ばれ、従来の機能和声の枠を超えた大胆なものである。前奏曲と最後のイゾルデのアリア「愛の死」は演奏会でもよく演奏される。

Wikipedia より

映画 トリスタンとイゾルデはアーサー王伝説の一部として伝わるが、そのアーサー王伝説に取り組んだ映画が「キング・アーサー」(2004年)

映画 ローマ時代を舞台にした映画

この年に公開された映画やドラマを下に方に載せておりますので、ご参考になさってください。

あらすじ/ストーリー/ネタバレ

ローマ帝国の崩壊後、イギリスは事実上、アイルランド王の権力下にあった。

幼い頃に実の両親をアイルランド軍に殺され、トリスタンは、各地に割拠する部族長の一人マーク候によって命を救われ、育てられる。

そして、月日は流れ、9年後、トリスタンは勇敢な騎士へと成長する。

しかし、トリスタンは、戦闘で瀕死の重傷を負い、同僚に死んだと思われて、葬儀の船に乗せられてしまう。そして、その船が敵国アイルランドの海岸に流れ着く。

それを、アイルランド王の娘イゾルデが見つける。イゾルデは自分の身分を隠し、王女の侍女と名乗って、イングランドの青年・トリスタンの看病を献身的にする。

やがて二人は情熱的に愛しあうようになるが、トリスタンを乗せた葬儀の船が見つかり、トリスタンはイングランドへ戻らなければならなくなった。

そんな中、アイルランド側の王はイングランドを懐柔するために、剣の大会を開く。この大会で優勝した部族の王と姫を結婚させようという政略結婚を企てたのだ。

トリスタンは、この大会で優勝すれば、王女の侍女であるイゾルデもやってくるに違いないと考え、大会に出場し、優勝を果たす。

だが、トリスタンにとっての誤算は、イゾルデ自身が王女であったということだ。イゾルデは自分とではなく、主であるマーク王と結婚することになってしまう。

誤算だったのはイゾルデも同じである。

ここに二人の苦悩が始まる…。

映画情報(題名・監督・俳優など)

トリスタンとイゾルデ
(2006)

監督:ケヴィン・レイノルズ
製作総指揮:フランク・ヒュブナー/ジム・レムリー/リドリー・スコット/トニー・スコット/マシュー・スティルマン/ジョン・ハーディ
音楽:アン・ダッドリー

出演:
トリスタン / ジェームズ・フランコ
イゾルデ / ソフィア・マイルズ
マーク / ルーファス・シーウェル

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