この作品は何度見ても面白いです。
宮崎駿の初期の映画として「ルパン三世 カリオストロの城」とともに、何度見ても飽きない作品です。
時代を超えた作品ですが、唯一手直しをするとするのであれば、音楽だと思います。音楽だけが時代相応の古さを感じさせてしまうからです。
今風の音源を使う必要はないのですが、より一般性の高い音色に、たとえば非デジタル音源にするなど、変えるだけでよいと思います。
特に時代を感じさせてしまうのが、リズムセクションです。この映画は、リズムセクションはほとんど不要なので、無くしてしまってよいのではないかと思います。
コメント
「風の谷」のモデルはパキスタンのフンザ
舞台となったといわれる場所があります。
「風の谷」のモデルはパキスタンのフンザと言われます。
モデルということではないですが、「腐海」と言われるような場所が存在します。ウクライナのクリミア半島シュワージュのピンクの海です。
そんなナウシカには”腐海”というストーリーから絶対に外せない場所があります。ここは、人間の敵、王蟲が住むところであり、人間が立ち入れないにも関わらずナウシカが入り込んでしまうところで、物語の節々に登場します。そんな”腐海”ですが、実際の地球にも”腐海”といわれる場所があるんです。しかも色がピンク!?
https://retrip.jp/articles/1748/
腐海と二十数億年前の地球
二十数億年前、地球は有毒ガスで汚染されていました。まるで瘴気に覆われたナウシカの世界そのものだったと言います。
「今から二十数億年前、地球は、ナウシカの世界で腐海(ふかい)が排出する『瘴気(しょうき)』のような、有毒ガスで汚染されていました。その有毒ガスとは『酸素』です」
「地球が誕生してから長い間、大気中に酸素はほとんど存在せす、生命も酸素を使わずに生きていました。ところが、30億年前に光合成を行うシアノバクテリアという藻の一種が登場し、大量の酸素を作り始めた。当時の大半の生命にとって酸素は毒であり、多くの生物種が絶滅しました。『地球で起こった最大規模の環境汚染』とする研究者もいるぐらいです」
https://www.asahi.com/articles/ASP3953TTP36UCVL004.html
この、二〇億年から二四億年前に起きた出来事は「酸素の大惨事」と呼ばれています。
そのころ、生き物といえばすべて微生物で、細菌か古細菌のどちらかだったのですが、そのほとんどが酸素の出現によって全滅してしまったと考える研究者もいるくらいです。
全7巻の原作コミック
原作とでもいうべきコミックがあります。大型版のコミックで全7巻。以前は入手困難だった時期がありましたが、現在は比較的入手しやすいようです。
映画では単行本第2巻途中までをベースに、映画独自の脚色がされています。
- 風の谷のナウシカ1
- 風の谷のナウシカ2
- 風の谷のナウシカ3
- 風の谷のナウシカ4
- 風の谷のナウシカ5
- 風の谷のナウシカ6
- 風の谷のナウシカ7
宮崎駿関係アニメ(一部)
あらすじ/ストーリー/ネタバレ
火の7日間から1000年後の世界
人類はかつて繁栄をきわめたが、「火の7日間」と呼ばれる戦争によって産業文明は壊滅した。すべてを焼き尽くしたのは巨神兵と呼ばれるものだった…。
それから1000年、生き残った人類は、巨大な蟲類が棲み、有毒の瘴気を撒き散らす「腐海」という菌類の森に脅かされながら暮らしていた。
辺境の小国「風の谷」
腐海のほとりに、海から吹く風によって瘴気から守られている辺境の小国「風の谷」があった。
族長ジルの娘・ナウシカは、メーヴェと呼ばれる乗り物に乗って鳥のように飛び、人々の嫌う巨大な蟲である王蟲(オーム)と心をかよわせる自然との不思議な親和力を持っていた。
ある日、ナウシカは王蟲に追われたユパを助けた。久しぶりの再会であった。そして、ユパが救ったキツネリスを手なづけた。
トルメキアの大型船が風の谷に墜落する
谷に帰った夜、ペジテ市の虜囚を乗せたトルメキアの大型船が墜落する。
大型船には巨大な血管のかたまりのようなものが乗せられていた。それは船は「火の7日間」で世界を焼き尽くした旧世界の怪物・巨神兵の胎児だった。
ペジテ市の地下から掘り出され、それを奪い取った世界統一の野望を持つトルメキア王国が輸送していたのだが、その重さに耐え切れずに墜落したのだった。
ナウシカはペジテ市の王女・ラステルの最期を看取った。
トルメキア帝国軍が風の谷を急襲する
翌日、トルメキア帝国の軍隊が谷を急襲した。墜落を知ったトルメキアの皇女クシャナが編隊を風の谷に送り込んだのだ。
ナウシカの父・ジルを殺害。父を失って激高したナウシカは次々とコマンド兵を殺し、装甲兵をも剣で貫こうとする。その瞬間、ユパが間に割って入り、ナウシカの乱心を鎮める。
「風の谷」は制圧され、ガンシップと食糧を徴収し、人質5人をペジテ市に連れて行くよう命令する。ナウシカを人質として連れ去った。
移送中、トルメキアの船は工房都市・ペジテのアスベルに襲われる。
ナウシカはクシャナと城オジの1人であるミトを連れてガンシップで脱出する。行方不明となっていたバージを発見し、ナウシカはマスクを外して混乱する城オジ達を落ち着かせた。
腐海の秘密を知ったナウシカ
ナウシカは王蟲に囲まれてしまうが、王蟲と金色の触毛を介して交信し、敵意のないことを示す。交信が終わると、王蟲は目を真っ赤にして走り去っていく。
異変を察知したナウシカは、城オジたちに1時間自分が戻らなければ谷に帰るように指示し、メーヴェで飛び立つ。
腐海に墜落したアスベルは、銃を使って自らに襲いかかる地蟲を殺していた。
ナウシカは絶体絶命のアスベルを救出するが、ヘビケラの尾にメーヴェの翼がぶつかり地上へと落下。2人は流砂に飲み込まれ、腐海の最深部に辿り着く。そこはマスクが不要な程空気が澄んでいて、水や砂の結晶も清浄であった。
ナウシカは、腐海の秘密を知った。腐海の樹々は汚染された世界を浄化するために大地の毒を自らに取り込み、きれいな結晶にかえて砂となっていた。
蟲や腐海は、自然を破壊するものから森を守り、浄化するために存在していたのだ。
風の谷の危機に立ち向かうナウシカ
メーヴェでペジテ市に向かったナウシカとアスベルは、そこに大量の蟲の死骸が転がっていることに驚く。
ペジテに戻ったナウシカとアスベルは風の谷のトルメキア群を壊滅させるため、蟲を使って襲わせようとしている計画を知る。
ナウシカはこの計画を止めるため、そして風の谷を救うために脱出しようとしたが、市長らに取り押さえられ、アスベルともどもペジテのブリッグに収容されてしまう。
森に胞子が残っていたことで大騒ぎになる。谷が腐海に飲み込まれるのを防ぐため、結局森は焼かれることになるが、これをきっかけに村人が一斉に蜂起を始めていた。
城オジ達が戦車を乗っ取り、村人達は砂漠に逃れて宇宙船の残骸に立てこもる。
監禁されていたナウシカは、ラステルの母の協力でペジテの少女と入れ替わり、メーヴェで脱出しようと試みる。
そこにトルメキアのコルベットが急襲し、ブリッグが制圧されていく。
アスベルが身を呈して彼女の乗るメーヴェを船外へ押し出した。
コルベットはナウシカの存在に気づき、メーヴェを狙って砲撃するが、ミトの操縦するガンシップが駆け付けた。
ガンシップから飛び移ったユパがブリッグ内のトルメキア兵を制した。
王蟲と巨神兵
ミトとナウシカはガンシップに乗り、全速力で谷へと急ぐ。風の谷に向かう途中、ナウシカは怒りで目を真紅に輝かせて進行する王蟲の大群を見る。
群れの向かっている方向には、王蟲の子をぶら下げる飛行船があった。
ミトはガンシップで飛行ガメを撃ち落とそうとするが、ナウシカはこれを制止した。
ナウシカは、メーヴェの上で仁王立ちになり、肩と足を撃たれながらも飛行ガメに飛び込んで酸の湖の中洲に落下させる。
王蟲の子を群れに返そうとするものの、怒りで我を忘れた王蟲は暴走を止めず、谷に向かって突進していく。
ナウシカは、飛行ガメで王蟲の子と自分を谷へ運ぶようペジテ人に命じた。
風の谷では、トルメキア軍と宇宙船に立てこもった村人との膠着状態が続いていた。
トルメキア兵が攻撃を開始しようとした時、ミトの乗ったガンシップが到着し、避難を勧告する。その勧告を受け、谷の人間は避難した。
クシャナは培養中の巨神兵を復活させて王蟲の大群を撃退させようとする。しかし、巨神兵は復活させるにはあまりにも早く、腐りかけており、光線を2回発射させただけで崩れ落ちた。
古き言い伝え
ナウシカが王蟲の子と一緒に王蟲の大群の目の前に降り立つ。
王蟲はナウシカを突き飛ばした…
突然王蟲の攻撃色が消えていき、突進も止まった。
王蟲の触毛で持ち上げられたナウシカは、その不思議な治癒能力によって蘇る。
金色の触毛の上を歩くナウシカの姿は古い言い伝えの通りであった。
「その者、青き衣をまといて金色の野に降り立つべし」
映画情報(題名・監督・俳優など)
風の谷のナウシカ
(1984年)
監督:宮崎駿
プロデューサー:高畑勲
原作:宮崎駿
脚本:宮崎駿
音楽:久石譲
声の出演:
ナウシカ/島本須美
ジル/辻村真人
大ババ/京田尚子
ユパ/納谷悟朗
ミト/永井一郎
ゴル/宮内幸平
ギックリ/八奈見乗児
ニガ/矢田稔
少女C/トエト/吉田理保子
少女A/菅谷政子
少女B/貴家堂子
少年A/坂本千夏
少年B/TARAKO
アスベル/松田洋治
ラステル/冨永みーな
ペジテ市長/寺田誠
ラステルの母/坪井章子
クシャナ/榊原良子
クロトワ/家弓家正
コマンドA/水鳥鉄夫
ペジテ市民/中村武己
ペジテの少女/太田貴子
ペジテ市民/島田敏
トルメキア兵/野村信次
少年/鮎原久子
トルメキア兵/大塚芳忠パ
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