このアルバム
邦題『サッドネス』
リリース当時、衝撃と供にヨーロッパを席巻した歴史的なアルバム。このアルバムと同程度の衝撃を与えたのは、恐らくEnya(エンヤ)の「Watermark」位だろう。
アルバム全体にグレゴリアン・チャントを使っているのは有名である。この聖歌にクラブミュージックのリズムを載っけてしまったことが衝撃的なのである。
このアルバム発売当時までは、グレゴリアン・チャントはリズムとは無関係であるはずだった。これが意外や意外、リズムを導入しても聖性が失われず、リズムの導入によりかえって高揚感が増す事により新たな聖性を生み出している感じになったのである。
そういう意味に於いて、このアルバムは真に画期的なアルバムだったのである。一旦誰かが作り上げてしまえば、簡単な事である。まさにコロンブスの卵であり、後になってからそのオリジナリティを云々することは容易い。
しかし、当時誰も発想し得なかった点を考えると、もの凄くオリジナリティのあるアルバムである。だからこそ、当時のヨーロッパを席巻しえたのである。
※この系統の音楽で他のアーティストを探したい場合は「美しき曲たち ワールドでファンタジックな音色」が多少なりとも参考になると思います。
曲目
Enigma
1990
Album title
“MCMXC a.D.”
Label : Virgin
1 The Voice Of Enigma
2 Principles Of Lust
a: Sadeness
b: Find Love
c: Sadeness(Reprise)
3 Callas Went Away
4 Mea Culpa
5 The Voice & The Snake
6 Knocking On Forbidden Doors
7 Back To The Rivers Of Belief
a: Way To Eternity
b: Hallelujah
c: The Rivers Of Belief
アルバムの評価
★★★★★★★★★☆
【評価の内訳】4.7
【構成・バランス】A=2
【飽きのこなさ】A=2
【曲の好み】Av.0.7
Aランク:-
Bランク:1曲目、2曲目、4曲目、6曲目、7曲目
プロフィール
Enigma(エニグマ)は、Michael Cretu(マイケル・クレトゥ)のソロ・プロジェクトである。
1990年から活動を始めている。
デビュー・アルバム”MCMXC a.D.”(1990年)はヨーロッパ中でセンセーションを巻き起こした。
グレゴリアン聖歌をベースにしたダンストラックが新鮮であった。
Michael Cretu(マイケル・クレトゥ)はスペインのイビサ島に住んでいる。
アルバム
- MCMXC a.D. (1990) 本作
- The Cross of Changes (1993)
- Le Roi Est Mort, Vive Le Roi! (1996)
- The Screen Behind the Mirror (2000)
- Voyageur (2003)
- A Posteriori (2006)
- Seven Lives Many Faces (2008)
- The Fall of a Rebel Angel (2016)