このアルバム
カフェ・デル・マー(Cafe del Mar)の第5弾。
シリーズの中で、最も飽きがこない1枚。全体的なバランスがとてもよく、突出して耳に残る曲がないのが逆にいいのかも知れません。
Chill Outのアルバムとしてはできが非常によいです。Jose PadillaのDJとしてのセンスが申し分なく発揮されている1枚といえます。
1曲目 A.R.Rahman / Mumbai Theme Tune:ムンバイ(旧ボンベイ)をイメージしている曲。そのため、インドの悠久の大地を感じる曲です(ゴアっぽいといっても良いです)。ちなみに、ムンバイという名前は、ヒンドゥーのパールヴァティー女神の化身ムンバデヴィに由来しているそうです。
3曲目 Jelly & Fish / Appreciation:このカチャカチャと若干にぎやかなのは何の楽器でしょうか。この楽器が非常にインパクトのあるアクセントになっています。そして女性ボーカルで「アプリーーーーシエイション」と繰り返すのも印象的です。
4曲目 Nookie featuring Larry Heard / Paradise:やはり楽園というのは、のんびりとゆったりとしていなければなりません。楽園と名の付くところでであわただしかったら、どうしようもありません。この曲はまさに楽園を体現しています。
9曲目 Les Negresses Vertes / Face a La Mer:Massive Attackがリミックスを担当。キックの重さなど、そこかしこにMassive Attackっぽさがでています。
12曲目 Lamb / Transfatty Acid:扉を開けた向こうに待つ観客。そして歓声とともに迎えられます。ですが、これから流れるのは観客を盛り上げるための曲と言うよりは、内省的な方向に向かわせる曲です。
13曲目 Salt Tank / Angels Landing:このアルバムの中では間違いなく最も壮麗!!!で優雅!!!な曲。ピアノシンセとストリングスが絶妙のバランス。Jose Padillaがリミックスを担当。
15曲目 Wim Mertens / Close Cover:ピアノで奏でられる、クラシカルな感じの名曲。Wim Mertensはベルギーの作曲・演奏家で、一般的にはミニマル・ミュージックの現代音楽家として知られます。この曲は映画「建築家の腹」(1987年、イギリス)で使われた曲。サントラもうまく取り入れるのがchilloutの奥深いところです。
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※この系統の音楽で他のアーティストを探したい場合は「チルアウトとラウンジとは」が多少なりとも参考になると思います。
曲目
Cafe del mar cinco
1998年
compiled by Jose Padilla
label : MANIFESTO
Artist / titile
1 A.R.Rahman / Mumbai Theme Tune
2 Levitation / More Than Ever People
3 Jelly & Fish / Appreciation (Radio Mix)
4 Nookie featuring Larry Heard / Paradise (Tease Mix)
5 4 Wings / Penelope (Radio Edit)
6 Ame Strong / Tout Est Bleu (Original Ame Storng S.A. Remix)
7 The Ballistic Brothers / Uschi’s Groove
8 A New Funky Generation featuring Marika / Lubumba ’98
9 Les Negresses Vertes / Face a La Mer (Massive Attack Remix full version)
10 Electribe 101 / Talking With Myself ’98 (Canny Remix)
11 Cyberfit / Pojo Pojo
12 Lamb / Transfatty Acid (Kruder & Dorfmeister Remix Edit)
13 Salt Tank / Angels Landing (Jose Padilla & Sunchild Remix)
14 Paco Fernandez / Mani
15 Wim Mertens / Close Cover
〔参考〕
同年にCafe del MarでDJをしているA Man Called Adam, Chris Coco & Bruno Lepretreらが、REAL IBIZAを発表している。これを合わせて聞くと、この年のCafe del Marの音がより多く聞ける。あわせて聞いておきたい。
アーティストの紹介
José Padilla(ホセ・パディーヤ)
シリーズの前・後、同年
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同じ年の別シリーズ
・なし
1998年の他のアルバム