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(映画)ビューティフル・マインド(2001年)の感想とあらすじは?

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ノーベル経済賞を受賞したジョン・フォーブス・ナッシュ・ジュニアをモデルとした映画です。

ラッセル・クロウの、おどおどした神経質な演技が秀逸です。

ジョン・ナッシュはアメリカ人の数学者で、微分幾何学のリーマン多様体の研究で大きな功績を残しました。

これよりも、一般的には、ゲーム理論の「ナッシュ均衡」の方が有名です。

ナッシュがゲーム理論の研究をしていたのは、博士課程在学中とその後のわずか数年間だけだったそうです。

この数年間の研究でのちにノーベル経済賞を受賞することになります。

2015年にジョン・ナッシュはリーマン多様体の埋め込み問題に関する功績によりアーベル賞を受賞しています。

このオスロで行われた授賞式からの帰路、アリシアと共に乗っていたタクシーが事故を起こし、夫婦は共に車外に投げ出され死亡しました。ナッシュは86歳、アリシアは82歳。

映画が公開されてから14年後の事故でした。

なお、映画で描かれた病状と、実際の病状とは異なっていたようです。また、私生活の人間関係も実際とは異なっているようです。

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あらすじ/ストーリー

1947年。
ジョン・ナッシュは奨学金でプリンストン大学院に入学した。この年のカーネギー奨学生は二人だけだった。
一人がジョン・ナッシュで、もう一人がマーティン・ハンセンだ。

ナッシュが寮の自分の部屋を片付けていると、酔っ払いが入ってきた。
ルームメイトのチャールズ・ハーマンだという。互いの第一印象はよくない。
チャールズはナッシュを酒で誘った。二人で屋上でお酒を飲んだ。

ナッシュは人付き合いが苦手だ。
真に独創的なアイデアを考え出すには、授業に出たり本を読んだりするのは無駄だと思っているので、授業にも出ない。だが、論文も書けずにいた。

ハンセン、ベンダー、ソル達が庭で碁をしている時、彼らがナッシュを勝負に誘った。
ナッシュが論文をかけていない間に、ベンダーとソルがアレンの証明を解いていた、そしてハンセンは国防総省保安法に準じた武器に関する論文を書いていた。
ナッシュはハンセンに碁で負けた。

ナッシュは図書館にこもり、独創的なアイデアを生み出そうと大きな窓ガラス一面に書きなぐっていた。
だが、独創的なアイデアが出てこない・・・。

へリンジャー教授が、授業にも出ず、論文も書かないナッシュに注意を与えた。
ナッシュはへリンジャー教授を追って教授たち専用の食堂に入ってしまった。
へリンジャー教授はナッシュにテーブルにつく一人の老教授を見るように言った。
周りの教授たちがその老教授のテーブルに万年筆を置いていく。敬意を表しているのだ。
教授はナッシュに何かをやり遂げろとは諭した。
今のままでは、ウィーラー研究所はもちろん、どの就職先にも推薦できない、と告げた。

ある日。
学生達が集うバーに、ブロンド美人の女学生が女の子友達と一緒にやって来た。
皆が目を見張る美人を見ながらナッシュは考えた・・・。
後年「ナッシュ均衡」で知られる理論の着想を得た瞬間だった。

へリンジャー教授はナッシュの論文を読み、150年に及ぶ経済理論の歴史を覆す理論だと賛辞を述べた。
そして、ナッシュの望む就職先に推薦することを約束した。
ナッシュはウィーラー研究所に就職することが決まり、チームとしてソルとベンダーを連れて行くことにした。

1953年。
ナッシュにペンタゴンから呼び出しがかかった。暗号を解いてくれという協力要請だった。
早速、暗号を解いて、それが緯度と経度を示していることを解読した。

ナッシュは黒衣の男に呼び止められた。男はウィリアム・パーチャーという。
ナチスが開発研究を行っていた携帯原子爆弾がソ連の手に渡ってしまったという。
そのありかを探す協力をしてほしいという。そのために、暗号の解読が必要だった。
諜報員が連絡を取り合うために、新聞・雑誌に暗号記事を載せている。

ナッシュは授業を受講していた学生のアリシアと恋に落ちた。
ナッシュはアリシアとの結婚を考えた。だが、結婚に自信が持てない。
そんな時、チャールズが姪っ子のマーシーを連れてナッシュに会いにやって来た。

ナッシュとアリシアが結婚した。
アリシアと結婚して幸せな生活を続けていたが、裏ではロシアの暗号解読という重圧に苦しめられていた。
解読した内容を届けたある日、突然銃で襲われた。事件があってから、ナッシュはかなり神経質になる。

ナッシュはハーバード大学で行われる全米数学者会議に出席した。
講演中、ホールに不審な男達が入ってくるのを見たナッシュは、身の危険を感じ、舞台袖から外へ逃げた。
男達はナッシュを追いかけた。ナッシュがつかまった。1人の初老の男は精神科のローゼン医師だと名乗ったが、ナッシュは信じない。

アリシアが病院に呼ばれた。精神科医のローゼン医師によると、かなり前から統合失調症を患っていたというのだ。
学生時代の友人チャールズや、政府の要人パーチャーは、ナッシュが作り出した幻覚だという。

ローゼン医師はアリシアにナッシュの仕事について調べて欲しいと頼んだ。
そして、アリシアが見たのは、異常なナッシュの研究室のありようだった。

1年後。
アリシアは乳母車を押しながら、ソルと一緒に大学構内を歩いていた。ソルによると、ハンセンが学部長になったという。
一方で、長い入院生活と薬のおかげで精神的に回復したナッシュは、次第に幻覚を見なくなっていった。

献身的にナッシュを支えているアリシアだが、精神的には彼女も限界だった。
働けない夫の代わりに経済的に一家を支えながら、子供の世話、夫の世話をしている。

ナッシュも薬の影響で頭が働かず、アリシアと関係にもぎくしゃくしはじめていた。
ナッシュは薬の服用をやめてしまった。そして、再び幻覚を見始めた。

だが、ナッシュは気が付いた。姪っ子のマーシーは変だ。あの子は大きくならない。あの子は幻覚だ。
ナッシュが幻覚を認めた瞬間だった。
自宅でローゼン医師とアリシアと3人で話した。その間もナッシュの目にはマーシーがいるのが見えていた。

プリンストン大学。
ナッシュは学部長となったハンセンに会うために大学に向かった。
アリシアのすすめで、学生時代在籍していたプリンストン大学院に戻れないか、頼みに来たのだ。
そして、ハンセンの計らいで、大学に通えるようになった。

ナッシュは常にチャールズ、マーシー、パーチャーに付きまとわれていたが、3人を無視することで折り合いをつけ始めた。

1978年10月。
プリンストン大学の図書室で窓ガラスに解法を書いているナッシュに、男子学生が近づいてきた。
トビー・ケリーと名乗ったその学生はナッシュに教えを乞うた。
精神的に安定してきたナッシュは、ついに学生に対して講義ができるほどに快復したのだった。

1994年3月。プリンストン大学。
授業を終えたナッシュに男が声をかけた。
トマス・キングというその男は、ナッシュがノーベル経済学賞の候補になっていることを話した。

1994年12月。ストックホルム。ナッシュはゲーム理論が評価され、ノーベル経済学賞を受賞した。
ナッシュは、現在もプリンストン大学に通っている。

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映画情報(題名・監督・俳優など)

ビューティフル・マインド
(2001年)

監督:ロン・ハワード
原作:シルヴィア・ネイサー
脚本:アキヴァ・ゴールズマン
音楽:ジェームズ・ホーナー
主題歌:シャルロット・チャーチ『オール・ラヴ・キャン・ビー~奇跡の愛』

出演:
ジョン・ナッシュ/ラッセル・クロウ
パーチャー/エド・ハリス
アリシア・ナッシュ/ジェニファー・コネリー
口ーゼン医師/クリストファー・プラマー
チャールズ/ポール・ベタニー
ソル/アダム・ゴールドバーグ
ハンセン/ジョシュ・ルーカス
マーシー/ヴィヴィエン・カーダン
ベンダー/アンソニー・ラップ
ヘリンジャー/ジャド・ハーシュ
トーマス・キング/オースティン・ペンドルトン

映画賞など

アカデミー賞:

  • 作品賞
  • 監督賞
  • 助演女優賞
  • 脚色賞

ゴールデングローブ賞

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