感想/コメント
世界で最も有名な私立探偵シャーロック・ホームズ。
映画やTVドラマでも幾度となく映像化されてきましたが、今回のシャーロック・ホームズは、従来のホームズ像とは違います。
知性よりも肉体派です。それはシャーロック・ホームズだけでなく、相棒のジョン・ワトソンもそうです。
従来の人物像が「静的」であるとしたら、今回のは「動的」といえます。
鋭い知性で事件にあたる従来のシャーロック・ホームズ像もよいですが、今回のシャーロック・ホームズ像も悪くありません。
こういう風に、イメージが出来上がっているキャラクターに新たな要素を加えていくというのが、クリエイティブな作業だと思います。
この発想で、新たな映画がどんどんできるといいです。続編としてシャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム(2011年)が公開されました。
新しいシャーロック・ホームズ像といえば、「SHERLOCK/シャーロック」シリーズは外せません。
あらすじ/ストーリー/ネタバレ
19世紀末、ロンドン。
若い女性が次々と殺される連続殺人事件が発生していた。
この事件は、シャーロック・ホームズがたちまち解決してしまう。犯人は、邪悪な黒魔術を操るブラックウッド卿であった。
ホームズはワトソンの誘いでワトソンの婚約者メアリーとのディナーをともにした。
ディナーの中で、よせばよいのに、ホームズはメアリーの様々な事を見抜きメアリーにワインをかけられてしまう。
監獄ではブラックウッド卿が他の囚人たちに呪いをかけて問題を起こしていた。
ホームズがブラックウッド卿と会うと、彼は「私は使いだ、この事件にはもっと大きな力が働いている」と言った。
彼は、巨大な闇の力とのつながりをほのめかし、復活を宣言して処刑された。死亡の確認は監察医のワトソンが行った。
ホームズに仕事の依頼がきた。相手はアイリーンである。怪しんだホームズは変装しながらアイリーンの後を追った。アイリーンは何者かに怯えていた。そして、襟元のチョークから依頼主がモリアーティ教授という事を見抜いた。
ホームズ、ワトソンの所に警察が来た。
墓場からブラックウッド卿が甦ったという。ブラックウッド卿の墓の棺の中には別人の遺体が入っていた。
ホームズ、ワトソンは棺に入っていた人物の家を訪れた。そこには魔法と科学の融合を行っていた実験の形跡が残されていた。残されていた紙からはブラックウッド卿の紋章が浮き上がった。
さらに調査を続けていると、実験室を燃やしに来た謎の3人組が現れ、乱闘となった。
乱闘騒ぎの結果、ホームズ、ワトソンは警察の厄介となるが、ワトソンは婚約者メアリーに保釈金を出して貰い直ぐに釈放された。
一方で、メアリーに失礼な発言をして恨みを買っていたホームズは取り残されてしまう。警察がブラックウッド卿復活事件でホームズの力を借りるために釈放した。
ホームズは修道会に連れて行かれ、今回の事件解決を頼まれるが、ホームズはたちまち真実を見抜いた。テンプル第四修道会の長トマス・ロザラムとブラックウッドは親子であるのだ。
そのトマス・ロザラムが殺された。トマス・ロザラムの殺害現場を調べるホームズは、直ぐに隠し部屋を見つけた。部屋から謎の本を持ちかえる。
ホームズは襲撃してきた3人組から、ナイン・エルムズのクイーンハイツと畜場に手がかかりを感じていた。
クイーンハイツと畜場に何かあると考えたホームズはワトソンと2人で向かった。そこにはブラックウッドが待ち構えていた。そして、2人を追ってきたアイリーンが捕まっていた…。
ホームズは今回の事件の全貌を突き止めた。
それは全て儀式のためだった。儀式を完成させる最後の場所は国会であると推理した。
国会の地下には毒ガス発生装置がセットされていた。ブラックウッドの儀式は始まっていたが、ギリギリのタイミングで装置を停止させることができた。
事件はこれで解決した様に思えたが、国会の地下に仕掛けられた装置から電波の受信機が消えていた…。
映画情報(題名・監督・俳優など)
シャーロック・ホームズ
(2009年)
監督:ガイ・リッチー
脚本:マイケル・ロバート・ジョンソン、アンソニー・ペッカム、サイモン・キンバーグ
音楽:ハンス・ジマー
出演:
シャーロック・ホームズ / ロバート・ダウニー・Jr
ジョン・ワトソン / ジュード・ロウ
アイリーン・アドラー / レイチェル・マクアダムス
ブラックウッド卿 / マーク・ストロング
メアリー / ケリー・ライリー
レストレード警部 / エディ・マーサン
トマス卿 / ジェームズ・フォックス
カワード卿 / ハンス・マシソン
クラーク巡査 / ウィリアム・ヒューストン