このアルバム
カフェ・デル・マーによるクラシック・シリーズ。久々のARIAシリーズのリリース。
このアルバムは前作同様本物のオーケストラを使用している。
オペラを題材としているのが多いのは今までと同じ。また、Paul Schwartzのオリジナル曲が4曲収録。
前2作に比べてPaul Schwartzのリミックスの力がかなり上がって、チルアウト向きのクラシックになっている。
この6年間の間にPaul Schwartzは良い方向へと変化を見せてくれている。
前2作では原曲を尊重しすぎている感じがあったのが、今回は原曲のもつ雰囲気をだいぶ変化させるようなリミックスもしている。
また、オーケストラの他にもクラシックギターを入れたりする事によってライトな感じに仕上げている。これがチルアウト向きのクラシックになっている所以かもしれない。
収録曲の中にはそのまま映画音楽に使えそうなものも含まれている。
今作品は前2作に比べると明らかに良くなっているが、さらに良くなりそうな感じがある。Paul Schwartzはまだまだのびしろがある感じである。
今回は、原曲の作曲者がかなり限定されているのも特徴だろう。ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル、ジャコモ・プッチーニ、ジョゼッペ・ヴェルディ、クラウディオ・モンテヴェルディの4人だけである。
4曲目、6曲目、10曲目、12曲目はPaul Schwartzによるオリジナル曲。
1曲目、2曲目、8曲目、13曲目、14曲目：ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル。ドイツ生まれ。後にイギリスに帰化。作曲家。大バッハと並ぶバロック音楽最大の作曲家。大バッハは教会音楽で活躍したのに対し、ヘンデルはオペラやオラトリオなどで活躍した。
13曲目と14曲目はそれぞれ、2曲目と1曲目の別バージョンである。1曲目と14曲目はオペラ「セルセ」から。2曲目と13曲目はオペラ「アルミラ」の「サラバンドとシャコンヌ」から。8曲目はオペラ「リナルド」から。
3曲目、9曲目：ジャコモ・プッチーニ。イタリア・ロマン派のオペラで、ヴェルディの次の世代の作曲家。日本を舞台にした「蝶々夫人」、中国の王女を主人公とする「トゥーランドット」など、東洋を舞台にしたオペラが有名。3曲目はオペラ「つばめ」から。9曲目はオペラ「蝶々夫人」から。
5曲目、7曲目：ジョゼッペ・ヴェルディ。19世紀の中期から後期にかけて活躍したイタリアの作曲家。特にオペラ作品が有名。初期の作品にはオーストリアからの独立運動を反映した愛国的題材のものが多い。この時期に相当するオペラが「ナブッコ」。後期の作品としてオペラの「アイーダ」「オテロ」などが生み出された。5曲目はオペラ「仮面舞踏会」から。7曲目はオペラ「椿姫」から。
11曲目：クラウディオ・モンテヴェルディ。イタリアの作曲家。歌劇の様式の発展に大きく貢献した、初期バロックの作曲家。収録曲はオペラ「ポッペアの戴冠」から。
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※この系統の音楽で他のアーティストを探したい場合は「チルアウトとラウンジとは」が多少なりとも参考になると思います。
曲目
Cafe del Mar ARIA3
2005
Paul Schwartz
label : Cafe del Mar music
TITLE / BASED ON
1 Ombra Mai Fu / the aria from Handel’s SERSE
2 Furioso / Handel’s Sarabande , words from Psalm 7.
3 Sogno / the aria from Puccini’s LA RONDINE
4 Metamorphosis 2: Danae / original
5 Ballo / an aria from Verdi’s BALLO IN MASCHERA
6 Interlude: L’Orchestre Engloutie / original
7 Amami / the aria from Verdi’s LA TRAVIATA
8 Lascia / the aria from Handel’s RINALDO
9 Farewell / an aria from Puccini’s MADAMA BUTTERFLY
10 Metamorphosis 3: Cyane / original
11 Ascension / a duet from Monteverdi’s L’INCORONAZIONE
12 Metamorphosis 1: Arachne / original
13 Furioso : Instrumental Mix / Handel’s Sarabande , words from Psalm 7.
14 Ombra : Chiller Mix / the aria from Handel’s SERSE
アルバムの評価
★★★★★★★☆☆☆
【評価の内訳】3.5
【構成・バランス】A＝2
【飽きのこなさ】C=1
【曲の好み】Av.0.5
Aランク：1曲目、3曲目
Bランク：5曲目、8曲目、11曲目、14曲目
