1998年7月18日から公開されたテレビアニメ「ポケットモンスター」の劇場版第1作が「ミュウツーの逆襲」でした。
劇場版第1作はポケモン映画史上最もヒットした作品で、本作はその完全リメイクです。
ストーリーはほぼ一緒で、アニメを3Dにしたところくらいの違いです。
一昨年のポケモン映画「キミにきめた!」では、サトシとピカチュウの出会いから始まって、冒険に出て伝説のポケモン・ホウオウに出会うまでを描きました。
1年空いて、今年は劇場版第1作をリメイクしています。こうした流れは、何か意図があるのでしょうか。
本作を観る子供たちにとって、リアルタイムなのは「サン・アンド・ムーン」です。初代(or無印)は基本的に知りません。
初代(or無印)の映画化で喜ぶのは、28年前の1997年当時、幼稚園・保育園の年長さんくらいから小学生だった世代で、本作公開当時30代半ばの世代です。
今の子供たちも「サン・アンド・ムーン」にタケシやカスミが登場したので、キャラとしては知っているかもしれませんが、サトシとの関係までは知りません。
要するになじみがないキャラなのに、何故持ち出したのかが分からないのです。誰への訴求なのでしょうか?
とはいえ、我が家の場合、AmazonのPrime Videoでほぼ全部のポケモンのアニメを見ていますので、こうした子供も多いのかもしれません。
我が子の場合、タケシもカスミもリアルタイムの感覚であるので、本作を見て楽しそうでした。知っているキャラが活躍するからです。
ですが、こうした子供はマジョリティとは思えません。何故あえて昔を懐かしむような制作が隔年で続くのかがわかりません。ポケモンGOとのコラボという戦略的な側面なのでしょうか…。
さて、ポケモン映画としては感動作として知られるミュウツーの逆襲ですが、まったく心に響かなかったのは何故でしょう?
◎ポケットモンスター サン&ムーン(本作公開時のポケモンシリーズ)
あらすじ/ストーリー
ジャングルの奥地の遺跡
幻のポケモン「ミュウ」が描かれた場所でミュウを探していたフジ博士の一行は、ミュウの化石を発見した。
研究所に戻ったフジ博士たちは、化石から究極のポケモンを作り出すことに成功した。戦闘能力を強化され、人工的に作られたポケモンを博士たちは「ミュウツー」と呼んでいた。
研究所の培養液の中で目を覚ましたミュウツーは、自身の存在意義を見出せず、何故この世に産み出されたのかを苦悶し始める。ミュウツーはテレパシーでフジ博士達と会話し、自身がミュウの複製品であることを知ると激怒し、研究所を破壊してしまう。
破壊された研究所にロケット団のサカキが現れ、ミュウツーは自分が作らせたことを教え、自分に従うよう命じた。力をセーブするため、アーマーを身につけさせ、アーマードミュウツーとして、己の野望の為に利用し始める。。
ミュウツーはサカキに従い、ポケモンを捕まえていたが、最強のポケモンであることを自覚したミュウツーはサカキを裏切り、ロケット団の基地を破壊した。
ミュウツーは研究所のあった無人島もどり、自分を生み出した人間へ逆襲を宣言した。
旅を続けるサトシとタケシとカスミ
サトシにポケモンバトルを挑んできたトレーナーを倒すと、その様子を見ていたミュウツーが招待状を出させた。
招待状を携えたカイリューがサトシたちの前に現れ、招待状から女性の映像が映し出され、前途有望なポケモントレーナーとして城へ招待したいと話し始めた。サトシ達はポケモン城への招待を受けることにした。
嵐のさなか
城に行くためには、海を渡らないといけないが、海は大荒れで、連絡船は運休となっていた。ミュウツーが天候を操って嵐を生んでいたのだ。
波止場に集まったトレーナーの何人かは、ボイジャーの制止を振り切って自分のポケモンを使って島へと向かった。
サトシたちは謎の3人組がこぐ船に乗せてもらって島へ向かったが、その3人はサトシたちを追っていたロケット団のムサシとコジロウとニャースだった。
ロケット団の登場に驚くサトシたちだったが、ひどい嵐のせいでロケット団とサトシたちは船から放り出され、カスミのヒトデマンとサトシのゼニガメによって、やっとの思いでポケモン城へたどり着いた。城には嵐の中を先に出発していた三人のトレーナー達が待っていた。
ロケット団の3人も何とか島にたどり着いたが、招待を受けていない3人は下水道からの侵入した。そして、地下にある工場のような施設にたどり着いた。
ミュウツー
広場にミュウツーが現れた。招待主がポケモンであることに驚いたトレーナーのウミオは、自分のギャラドスで攻撃するが、ミュウツーは簡単にギャラドスを戦闘不能にしてしまう。
ソラオ、スイート、サトシの3人はそれぞれフシギバナ、カメックス、リザードンをミュウツーのコピー・ポケモンと戦わせるが、歯が立たなかった。
コピー・ポケモン
ミュウツーは、大量のモンスターボールでトレーナーたちからポケモンを奪い始めた。モンスターボールに捕まったピカチュウを救うため、サトシはモンスターボールが回収された機械の中へ入っていった。モンスターボールのポケモンは複製機によりコピーされていた。
サトシが複製機を破壊して、捕らえられたポケモンたちを救いだすことに成功した。怒ったサトシはミュウツーに殴りかかるが、ミュウツーの念動力によって吹き飛ばされてしまう。サトシが壁に激突する寸前に巨大な泡が出現し、サトシは助かった。
ミュウ
ミュウツーの前にミュウが現れ、ミュウツーはミュウを消滅させるためミュウにバトルを挑んだ。ミュウはミュウツーにオリジナルの方が強い言い放った。ミュウツーはコピー・ポケモンとオリジナルのポケモンをバトルさせることにした。
トレーナーたちはオリジナル・ポケモンとコピー・ポケモンのバトルを見ているしかなかった。
弱っていくポケモンたちを見て心を痛めたサトシは、ミュウとミュウツーの戦いに割り込んで、攻撃を浴びてしまう。
涙
石のようになって倒れたサトシにピカチュウが駆け寄り、何度も10万ボルトを放った。だが、サトシはピクリとも動かない。その様子を全てのポケモが見ていた。ピカチュウは涙を流しながらひたすら続けた。ポケモンたちも泣き始め、涙がサトシに集まり、奇跡が起きた。。
ミュウツーはコピーであっても生きているということで同じであることを感じた。そして、ミュウツーはこの日の出来事をすべて忘れさせた。コピー・ポケモンたちと旅立っていった。
嵐のあと
サトシたちは気がつくと波止場にいた。ミュウツーにより記憶を消されたサトシたちは何故ここにいるのか分からなかった。
嵐は止んでいて、雲から差し込む光に幻のポケモンの姿を見た。サトシは冒険を始めるときに見かけたホウオウを思い出し、タケシとカスミと次の冒険へと向かった。
映画情報(題名・監督・俳優など)
ミュウツーの逆襲 EVOLUTION
(2019年)
監督:湯山邦彦,榊原幹典
アニメーション制作:OLM Digital
エグゼクティブプロデューサー:岡本順哉,片上秀長
プロデューサー:下平聡士,細谷伸之,長渕陽介
アニメーションプロデューサー:小林雅士
原案:田尻智
脚本:首藤剛志
CGIスーパーバイザー:那須基仁
音響監督:三間雅文
音楽:宮崎慎二
声の出演:
松本梨香 / サトシ
大谷育江 / ピカチュウ
飯塚雅弓 / カスミ
上田祐司 / タケシ
林原めぐみ / ムサシ
三木眞一郎 / コジロウ
犬山イヌコ / ニャース
石塚運昇 / ナレーション
市村正親 / ミュウツー
小林幸子 / ボイジャー
山寺宏一 / ミュウ
2019年前後の興行収入ランキング
歴代の興行収入ランキング
2019年公開の映画・ドラマ