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(映画)ティファニーで朝食を(1961年)の感想とあらすじは?

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オードリー・ヘプバーンのためにあるような映画で、脚本がそのように変えられたそうです。

当初、トルーマン・カポーティがそう望んだこともあり、マリリン・モンローに交渉をしていたようですが、断られたので、オードリー・ヘプバーンになったとのこと。

もっとも、このキャスティングにカポーティは不満だったようです・・・。

オードリー・ヘプバーンに主演が変わったことで、小悪魔的な主人公となるように脚本を変えたのでしょう。

当初の脚本がどのようなものだったのか、少々興味はありますが・・・。

この映画で最も有名なのが音楽『ムーン・リバー』。映画の中でヘプバーン自身が歌っています。

芸達者な猫。劇中では名前のない猫となっていますが、名は「オランジー」といいます。

動物トレーナーのフランク・インが訓練し、「パッツィ賞」(オスカーの動物バージョン)を2度受賞しています。名俳優です。

2度目の賞がこの「ティファニーで朝食を」でした。

さて、映画に出てくる日系アメリカ人のユニヨシは、当時のステレオタイプな日本人のイメージです。

それにしても、日本人をあえて登場させた理由がわかりません。物語の進行上、日本人である必要はないからです。

内田樹氏は「ハリウッド映画で学べる現代思想-映画の構造分析-」で指摘しています。

内田氏は「あるべきはずものがない」ことで覚える違和感を「欠性的な抵抗感」と呼びました。

ユニヨシさんが登場しても、日本人ならすぐにそこには日本人がいないことに気が付きます。

しかし、大多数のアメリカ人は気がつきません。そこにユニヨシさんという日本人がいるからです。

ですが、日本人はユニオシさんが出てくることによって、「あるべきはずものがない」違和感を覚えるのです。

オードリー・ヘプバーンの他の映画も魅力的です。

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あらすじ/ストーリー

早朝のニューヨーク。

ホリーはティファニーのショウウィンドウを眺めながら、パンと飲み物を飲む軽い朝食をとっていた。

ホリーはアパートに住んでいる。アパートの鍵をよくなくしてしまうため、この日も階上に住む日本人の芸術写真家・ユニヨシに開けてもらった。

ある日、ホリーのアパートにポールという青年が引っ越してきた。電話を借りるためにポールはホリーの部屋を訪ねた。初対面ながら、話し込み、二人は知り合いになった。

ポールはホリーの自由奔放な性格に驚いた。ホリーの部屋には必要なものしかなく、一緒に暮らしている猫には名前がない。

この日も刑務所に面会に行くのだという。面会をするだけで謝礼が貰える。話すことは天気のことだけ。相手は麻薬取引を疑われたマフィアの親分。だが、証拠不十分で起訴されていない。

大丈夫だろうかとポールは思いつつも、ホリーはいつものように出かけていく。見送りに行くときにタクシーを止めた。

そのタクシーから出てきたのは、ポールに部屋をあっせんした女性だった。入れ替わるようにホリーがタクシーに乗り込み二人は別れた。

しつこい男性に迫られ辟易していたホリーがポールの部屋に逃げ込んだ。ポールは作家だという。だが、タイプライターにはリボンがついていない。短編集は出したことがあるという。

ホリーはいつかティファニーのようなところで朝食が食べられるようになりたいという夢をかたり、入隊中の兄のことを語った。

話し込み過ぎ、4時半になったことを知ると、ホリーはポールに「ただの友達よ」と断わりながら、ベッドにもぐり込んだ。

ホリーが自分の部屋でパーティを開いた。そこに富豪がやってきていた。ホリーはその富豪とお近づきになろうとした。

ある日、ポールのパトロンがアパートの外に不審者がいると言ってきた。ポールはその男に一体何の用事だと迫ると、ホリーの夫で、テキサスからホリーを探しにやってきたのだと言った。

ホリーと会うために力になってくれないかといわれ、ポールは力を貸すが、ホリーは丁寧に夫をテキサスに返した。

ポールの短編が50ドルで売れた。お祝いにホリーとポールは二人がこれまでに経験をしたことのないことをやろうと、街に出て行った。

そして二人はティファニーに入った。ティファニーでポールがホリーにプレゼントを買おうとしたが、予算は10ドル。良いものがなかった。そこで、ポールが以前購入した指輪にイニシャルを入れてもらうことにした。指輪はティファニーのものではなかった。

ホリーとポールは友達以上恋人未満の関係を続けていたが、ホリーが南米の大富豪ホセと結婚することになった。

だが、その直前、ホリーは麻薬密輸にまきこまれてしまう。警察から身請けしたのがポールだった。

外は土砂降りの雨。二人はタクシーに乗り込んだ。

その足でホリーはホセの待つブラジルへ行くという。ポールは念のためホリーの荷物一色を持ってきていた。猫もだ。

だが、ホセから今回の話はなかったことにしてほしいという手紙が届いていた。

ホリーはそれでもブラジルに行くという。途中、猫を外に出して別れを告げた。

いうことを聞かないホリーに、ポールは最後の忠告をして別れた。だが、そのポールの真剣な気持ちにホリーの心が動かされ、土砂降りの雨の中ポールと猫を探しにタクシーを降りた。

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小ネタ

ニューヨーク5番街のティファニーには食堂はない。ティファニーで朝食を食べられるような身分のたとえ。

映画情報(題名・監督・俳優など)

ティファニーで朝食を
(1961年)

監督:ブレイク・エドワーズ
原作:トルーマン・カポーティ
脚本:ジョージ・アクセルロッド
音楽:ヘンリー・マンシーニ

出演:
ホリー・ゴライトリー/オードリー・ヘプバーン
ポール・バージャック/ジョージ・ペパード
ユニヨシ/ミッキー・ルーニー
2E/パトリシア・ニール
O・J・バーマン/マーティン・バルサム
ドック・ゴライトリー/バディ・イブセン

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