記事内に広告が含まれています

Madredeus / O Paraisoの鑑賞録(曲目と感想と紹介を添えて)

この記事は約3分で読めます。

このアルバム

全編を占めるのは、クラシック・ギターの音色と愁いのある女声ボーカルである。

19世紀に生まれたポルトガルの民族歌謡=ファドのエッセンスをとりいれているのが本作。

そのアコースティックな感じといい、ファドの特徴的な哀愁を帯びた旋律は、牧歌的でもあり、叙情的でもある。

さて、アコースティックな香りを漂わせながらも、デジタル処理をされた音楽を聞き続けている私にとって、完全にアコースティックな音というのは物足りない部分がある。

また、このアルバムにはベースやドラムに相当するリズムセクションがないため、さらに物足りなさを感じさせてしまう。

結果として、私の評価は低い。単に好みの問題でもあるし、音楽経験の違いにもよるし、今まで聞いてきた音楽的な背景にもよる。また、音楽に何を求めるのかにもよるのだが、やはり私には物足りないアルバムである。

出来は悪くないと思うし、コンセプトもはっきりしていて好印象である。だが、今の時点で私が音楽に求めるものとは方向性が違う。

時の経過とともに音楽の好みも変わるものなので、それまでは持っておこうと思うアルバムである。いつかは聞きたくなる事がありそうな予感がしている。

逆に純粋にアコースティックな音が好きな人にとっては良いアルバムといえる。

※曲のリストをうまくご活用ください。きっとお目当ての曲が見つかると思います。良い音楽との出会いを楽しんでください。
※この年にリリースされたアルバムを下に方に載せておりますので、ご参考になさってください。

曲目

Madredeus
1997
Album title
“O Paraiso”
Label : Blue Note

MadredeusをAmazonで探す

1 Haja O Que Houver
2 Os Dias Sao A Noite
3 A Tempestade
4 A Andorinha da Primavera
5 Claridade
6 A Praia Do Mar
7 O Fim da Estrada
8 Agora (Cancao aos Novos)
9 A Margem
10 Carta Para Ti
11 Coisas Pequenas
12 Nao Muito Distante
13 O Sonho
14 O Paraiso

1997年の他のアルバム

Cafe del Mar 4 (1997年)の紹介と感想
カフェ・デル・マー(Cafe del Mar)の第4弾。レーベル移籍第一弾。ジャケットは海の中の玉にCafe del Marの文字が浮かび上がっている写真。
Swing Out Sister / Shapes And Patterns(1997年)の紹介と感想
このアルバム内ジャケットは、遊園地。しかも相当古そうな(というよりはボロい)感じの遊園地です。それでもジャケットのセンスは素敵です。3曲目の"We Could Make It Happen"は元気のない時ややる気のないときに聞くと、元気やや...
Lighthouse Family / Postcards From Heaven(1997年)の紹介と感想
このアルバム前作に続いて「オシャレ」なアルバムです。そして、前作を上回る出来の良さです。前作同様、作り込みが丁寧で、時間をかけた作業を行ったのが分かるアルバムになっています。1曲1曲のクオリティが高く、結果として全体のクオリティも非常に高い...
the Corrs / Talk On Corners(1997年)の紹介と感想
2作目にして、トラディショナルなテイストが薄れて、商業ベースの音へと移行して始めた。1作目のテイストをガラリと変えたのはいいが、変えすぎ。全くの別バンドかと思ったくらい。正直がっかりした覚えがある。
Sting / Sting at the Movies(1997年)の紹介と感想
Sting / Fields of Gold: The Best of Sting 1984-1994に足りない曲があったのと、スティングの曲が結構映画に使われていることを知るのにもいいディスクとしてあげてみる。ラウンジ参考ディスク。
Ibizarre / The Ambient Collection Vol1(1997年)の紹介と感想
このアルバム題名の通り、アンビエント色の強いシリーズで、合計5枚あります。年1枚ペースでリリースされました。また、ジャケットが同じアーティストの作品によるもので、1作目は蜻蛉(?)でしょうか。ハッキリとしたミックスではないですが、微妙にミッ...
Sarah Brightman / Time To Say Goodbye(1997年)の紹介と感想
1曲目の「Time to Say Goodbye (Con Te Partiro)」。Andrea Bocelli(アンドレア・ボッチェリ)との共演でヨーロッパを席巻し、一躍超有名になったSarah Brightman。この曲のお陰で1,0...

アルバムの評価

★★★★☆☆☆☆☆☆
【評価の内訳】
【構成・バランス】C=1
【飽きのこなさ】C=1
【曲の好み】Av.
Aランク:-
Bランク:-

Madredeus(マドレデウス)プロフィール:
ポルトガル出身のグループ。ギターのペドロ・アイレスとキーボードのロドリーゴ・レアォンが女性ヴォーカル、テレーザ・サルゲイロに出会い、1986年結成。その後、チェロのフランシスコ・リベイロとアコーディオンのガブリエル・ゴメスが加わる。
1987年に、ポルトガルEMIから「マドレデウスの日々」をリリース。このアルバムは好評を得た。このアルバムとプロジェクト名だったのが、グループ名になる。

タイトルとURLをコピーしました