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(ドラマ)マスケティアーズ パリの四銃士(シーズン1全10話)の感想とあらすじは?

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第1話「敵か味方か」

感想/コメント

アレクサンドル・デュマの「三銃士」がベースのドラマです。イギリスBBCが制作しました。

タイトルは「The Musketeers」なので、銃士達ということになりますが、theがついているので、この場合は「あのデュマの銃士達」という意味になるでしょう。

ですので、三銃士でもいいし、四銃士でもいいのです。タイトルが示しているのは、ダルタニアン、アトス、アラミス、ポルトスの4人ということです。

三銃士でもいいのは、そもそもはダルタニアンが銃士になる物語なので、しばらく銃士ではないという状況が続くからです。四銃士でもいいというのは、やがてダルタニアンは銃士になるからです。

デュマの「三銃士」には続きがあり、「二十年後」「ブラジュロンヌ子爵」があります。一連をダルタニアン物語といわれますが、このドラマでは、さすがに「二十年後」「ブラジュロンヌ子爵」までを守備範囲はしていないでしょう。

よく知られた物語ですが、ドラマでどのようにしているのかが、楽しみです。

また、従来の三銃士は、銃士と名がつくものの、銃ではなく剣での戦いが多かったですが・・・さて、どうなっているでしょうか?

「マスケティアーズ」シリーズ

シーズン1 本作
  1. 敵か味方か
  2. 鮮やかなトリック
  3. 気に食わない任務
  4. 裏切り者
  5. 吹きだまりの帝王
  6. 国王の母
  7. 魔女にされた伯爵
  8. 銃士隊と親衛隊
  9. 王妃の危機
  10. 皆は一人のために
シーズン2
  1. 危険な男
  2. 庶民になった国王
  3. 正義の反逆者
  4. 天使が見た悪夢
  5. 嘆きの領主
  6. 選べない選択
  7. 姫の秘め事
  8. 親父の真実
  9. 愛と憎しみの炎
  10. 愛に負け、愛に勝つ
シーズン3
  1. 戦利品
  2. パリの飢え
  3. 戦友
  4. 王室強盗
  5. シャトレ脱獄
  6. 最後の闘争
  7. 見掛け倒し
  8. 戦争捕虜
  9. 条約
  10. 戦いの行方

あらすじ/ストーリー

1630年。ダルタニアンは父アレクサンドルとともにパリへ向かっていた。王に謁見するためだ。ダルタニアンはフランスの片田舎ガスコーニュ出身の貧乏貴族だ。

雨のため、宿泊していた宿を何者かが襲ってきた。銃士隊のアトスだ。悪いが、ポケットから金と宝石を出してもらおう。

父アレクサンドルが銃で撃たれて命を落とした。亡くなる直前、ダルタニアンに、銃士のアトスの名を告げた・・・。

パリの朝。アラミスがリシュリュー枢機卿の愛人アデルと会っているとき、予定よりも早く枢機卿がやってきた。

あわててアラミスは服を着て窓から外へ出た。アトスとポルトスがやってきて、壁にぶら下がっているアラミスを見上げた。

アトスらが銃士隊の本部に着いた。銃士隊長のトレヴィルに呼ばれ、アトスたちが枢機卿の親衛隊たちと決闘をしたという苦情が入ったと苦言を言う。

そして、トレヴィルはシャルトルに向かった銃士隊が戻ってこないので、調べるよう命じた。

ルイ13世の前で、リシュリュー枢機卿は銃士隊が各地で盗みなどを働いていると報告した。トレヴィルはそれを否定する。アンヌ王妃はトレヴィルの味方をした。

雪道。アトスらは馬で捜索をしていた。シャルトルに向かい、話を聞いたが、銃士隊が来ていないようだった。

ダルタニアンがパリに着いた。ダルタニアンが泊まっている宿に大柄な男と謎の女性ミレディが泊りに来た。この大柄な男とダルタニアンが決闘することになった。

その晩、ミレディと深い関係となったダルタニアン。ダルタニアンはミレディの首にある傷について尋ねた。ミレディは愛する人に殺されかけたと答えた。

翌朝、男が死んで発見された。ダルタニアンの枕に血とナイフがある。横にいるはずのミレディの姿がない。

人殺しに間違われたダルタニアンは逃げた。逃げる途中で出会ったのがコンスタンスだった。

ダルタニアンは銃士隊の兵舎に向かう。父の仇をとるためだ。全く身に覚えのないアトスだったが、直後、逮捕された。そして、王の前でさばきが言い渡された。殺人と強盗の罪で処刑だ。

ダルタニアンはコンスタンスに手当てを受けていた。そこへアラミスとポルトスが現れ、宿で襲ってきた人物の顔を見ればわかるかと聞いた。

ダルタニアンは顔は分からないが一人撃ったからまだ宿に遺体があるかもしれないと言った。3人はダルタニアンが泊まっていた宿に向かった。

そして3人は、行方不明となっていた銃士が殺されているのを発見する。アラミスとポルトスは遺体を確認して、銃士でないことがわかった。そして、ダルタニアンは1発撃っただけなのに弾痕は2発あることに気が付いた。

この一連の事件は何者かによって仕組まれたものだ。

牢獄にいるアトスのもとに神父がやってきた。懺悔だ。アトスは一人の女性を殺したと告白した…。

リシュリューをミレディが訪ねてた。リシュリューはなぜアトスを選んだのかを聞いた。ミレディは私事とだけ答えた。

ダルタニアン、アラミス、ポルトスは銃士達の遺体を発見したが、制服を着ていなかった。

ポルトスがスペインの通貨を発見した。パリでは珍しいスペインの通貨。ポルトスがこれを見たのは2回目だった。

リシュリューがルイ13世と話をしている。ルイ13世はスペインの義弟に手紙を送ったと言ったが、リシュリューに相談をすればよかったと後悔をみせた。

酒場。ポルトスはある親衛隊員を探していた。

別の場所に連れてこられた親衛隊員はアラミスとポルトスに自白を迫られた。その様子をダルタニアンが見ている。恐怖に親衛隊員は真犯人を自白した。

親衛隊長だ。彼の命令で国王の親書を奪いに行った。そして、ダルタニアンの父も殺した。親衛隊の詰所に殴りこむ3人。

処刑寸前のアトス。間一髪、釈放書が間に合った。

枢機卿の馬車。アデルが枢機卿によって処刑された…。そして、親衛隊員を訪ねた枢機卿は酒を注いだ。だが、それは毒の入った酒だった…。

教会。ミレディが懺悔していた。告解に対してなぜ神は応えてくれないのか、と問うミレディ。神父はお前が悪魔だからだと言った。ミレディは神父の首を絞めて、こう言い放った。自分が求めているのは復讐だ。

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第2話「鮮やかなトリック」

感想/コメント

第1話でアトス、アラミス、ポルトスと知り合いになったダルタニアン。

第2話ではすでに仲間のようになっています。銃士でないにもかかわらず、危険な任務を引き受けています。

第1話が4人の出会いの紹介の回であるとするなら、この第2話はダルタニアンを主人公とした、ダルタニアンの冒険譚です。

順繰りに、アトス、アラミス、ポルトスの過去を踏まえて、それぞれを主役とした回が来るのでしょう。

あらすじ/ストーリー

ダルタニアンが決闘をしているところに親衛隊がやってきた。仲間のアトス、アラミス、ポルトスは逃げてしまって、ダルタニアンがつかまって投獄されてしまう。

だが、これはお芝居。投獄されているバディムの動きを探らせるためにわざと送り込んだのだった。バディムは火薬の詰まった樽を盗んだ罪で投獄されていた。いったい何を企んでいたのかを探らせるのだ。

ダルタニアンが投獄されたことを知ったコンスタンスはアトス、アラミス、ポルトスに怒りをあらわにした。なぜ彼を助けなかったのか!

バディムは同じ牢に入ってきたダルタニアンを疑いの目で見ていたが、やがて信用するようになった。そして、突然発作を起きたように装い、看守を騙して脱獄した。おりしも王妃が牢獄の慰問に訪れており、王妃を盾にまんまと脱獄したが、バディムの子分フェリックスはダルタニアンを疑っている。

ダルタニアンはバディムが何を企んでいるのか知るために後をつけた。彼は娼婦シュゼットの家に入った。

しかし、ここでバディムの子分フェリックスに見つかってしまう。咄嗟に愛人に会いに来たと嘘をつくダルタニアン。ダルタニアンはコンスタンスを愛人に装って目を欺きます。

そして、ダルタニアンはコンスタンスを通じて、彼らがノートルダム寺院でのミサ集会に出席する王と王妃を暗殺する計画であることを知らせた。

この情報はニセの情報だった。バディムはダルタニアンがスパイである事に気が付いていた。それを利用してニセの情報を掴ませたのだ。

バディムは、宮殿の地下にダルタニアンを大量の爆薬とともに監禁した。

バディムの本当の狙いは別にあった。

バディムが投獄されたのは、宮殿で働いていた頃に、王妃の首飾りを盗んだ疑いからだった。その首飾りは娼婦シュゼットが持っていた。シュゼットが部屋を引き払って逃げようとしているところにミレディがやってきた。ミレディはシュゼットを殺してダイヤの首飾りを奪っていった。

第3話「気に食わない任務」

感想/コメント

第3話では二人の過去がわかります。アトスとポルトスです。

アトスの過去の方が色合いとして強く出ているので、この回はアトスの回です。

彼が貴族であり、ミレディとの深い関係も明らかになります。

ミレディが重要な脇役である以上、早い段階で4人との関係を紹介したかったということでしょう。

さて、ポルトスの設定は原作と大きく異なります。

このドラマでの設定は、祖先がアフリカから渡ってきた奴隷で、5歳から一人でなんとかしてきたという設定です。

あらすじ/ストーリー

ルアーブル。エミール・ボネールという商人を逮捕した。ボネールは、フランスとスペインの貿易協定を破って国外に農場を作ろうとしていた。そのため、王の前に連行しようとしていた。今、フランスはスペインと事を構えたくなかった。

ダルタニアン、アトス、アラミス、ポルトスの4人はボネールの護送の任に就いた。

護送の途中で、ボネールの救出のために彼の妻マリアと、ボネールに痛い目にあわされた商売仲間のポール・ムニエが待ち伏せをしていた。この争いの中で、ポルトスは背中に酷い傷を負った。

急いで傷の治療をする必要がある。アトスが、思い当たる場所があるといって、ある城に連れて行った。

傷の治療を終えたポルトスは、ボネールの話を聞き入っていた。ボネールは人を雇ってタバコ農園をするのだという。ポルトスは、ボネールの話に興味を抱いた。

城はアトスのものだ。ラ・フェール伯爵。彼は貴族だ。そして、この城は、かつてミレディー・ド・ウィンターと結婚した日々を過ごした城だった。

ボネールは奴隷によってタバコ農園を経営をするということが分かった。ポルトスはそれを聞き、激怒した。ポルトスにとって、奴隷商人ボネールを護送するという任務が気に食わない任務となった。

アトスはミレディが犯罪者であることを知り、弟にミレディを絞首刑で殺させた。そうした嫌な過去を思い出し、酒におぼれるアトス。その前にミレディが現れた。そして、城に火をつける。危ういところをダルタニアンが助けに来た。

ボネールをパリまで護送した4人。ボネールは枢機卿と取引をして、枢機卿の後ろ盾を得ることに成功した。

だが、このボネールを4人はスペインの密使に引き渡した。そして、ボネールの財産はポール・ムニエの手に。

第4話「裏切り者」

感想/コメント

5年間に起きた銃士隊の惨劇を題材にしています。今回の主人公はアラミスです。

アラミスは原作では、聖職者として生きることに憧れている知性派として描かれています。色男でもあります。

ドラマでは今のところ、聖職者にあこがれている節は全然見当たりませんが、今後はそうした色合いも出てくるのでしょうか。

さて、サヴォワは、現在のフランス南東部にあります。かつては、現在のイタリア領とスイス領にも一部またがっていたようです。ローヌ=アルプ地域圏のサヴォワ県とオート=サヴォワ県にあたります。

ドラマに登場するサヴォワ侯爵は名前が出てきませんが、婦人がルイ13世の妹ということになると、ヴィットーリオ・アメデーオ1世になります。婦人でルイ13世の妹はクリスティーヌ・ド・フランスです。

さて、年齢を確認してみましょう。

ヴィットーリオ・アメデーオ1世は1587年~1637年。即位は1630年で、治世は7年間だけでした。

ダルタニアンは史実では1615年(と推定)~1673年。ドラマでは20歳ころの青年を描いている感じなので、ヴィットーリオ・アメデーオ1世の晩年頃になります。

一方、デュマによる原作での年齢は、ダルタニアンは1605年生まれということになっていますので、10歳ほど年を取ってしまいます。

そうすると、ヴィットーリオ・アメデーオ1世が即位したばかりのことということになります。

ですが、5年前には既にヴィットーリオ・アメデーオ1世が即位している設定なので、原作の年齢ではなく、史実の年齢で考えないとつじつまが合わなくなるようです。

あらすじ/ストーリー

5年前まで銃士だったマルサックがパリに現れた。銃士から脱走したので、見つかれば重罪となる。

マルサックの目的はサヴォワ公爵に復讐すること。サヴォワ侯爵と妻でルイ13世の妹がパリを訪れていたのだ。

サヴォワ侯爵は条約の締結のためにパリに来ていたのだが、もう一つ目的がある。5年前に失踪した大臣クリュゼの所在を探りに来たのだ。侯爵はフランスが拉致したと考えていた。もしそうなら、条約の締結はあり得ない。

5年前。銃士隊が襲われ、20名が命を落とした事件が起きた。マルサックとアラミスはその時の当事者だった。アラミスは怪我で動けず、マルサックは殺される仲間の助けに行けなかったことを悔い、姿を消したのだった。この事件の首謀者がサヴォワ侯爵だと思われた。

マルサックは銃士達を殺した犯人の一人を捕まえていた。アラミスと、アトス、ポルトス、ダルタニアンは、その犯人から信じられない言葉を聞く。銃士たちの大虐殺に銃士隊長のトレヴィルが関与しているというのだ。

真実かどうかを突き止めるために4人は動く。アラミスは、トレヴィルの部屋に忍び込み、記録を探したが、当日の記録だけがなくなっていることを突き止めた。

マルサックがトレヴィルに詰め寄った。トレヴィルは5年前の銃士隊虐殺事件に関与していた。これは国王も枢機卿も知っていることだった。フランスがサヴォワに送り込んだスパイを守るためだった。だが、トレヴィルも欺かれていたのだった。銃士隊がサヴォワ侯爵を狙っているという話を流されたからだ。この情報が流されていなければ、悲劇は起きていなかったはずだった。

第5話「吹きだまりの帝王」

感想/コメント

今回の主人公はポルトス。

ポルトスの生まれ育った場所がスラム街の”Cour des miracles” ”The Court of Miracles”
「奇跡の街」「奇跡の宮廷」「奇跡の法廷」などと訳されます。

スラム街は太陽王と呼ばれたルイ14世(このマスケティアーズに出てくるルイ13世の子)の治世にもっとも広がってしまったようです。

地方からの貧農がなだれ込んだりして形成されたらしく、治安も衛生面も悪かったようです。

今回の話にも出てくるように、いろいろな「奇跡」が起きるエリアとして知られていた場所です。「奇跡」は今回のドラマの中に出てくる類だったらしいですが…。

レ・ミゼラブルやノートルダムの鐘にも登場するエリアです。

あらすじ/ストーリー

白目をむいたポルトスが目を覚ました。ポルトスは誕生日の夜に飲み過ぎて泥酔して、路上で寝ていたのだった。

目を覚ますと、横には頭を撃ち抜かれた男が倒れていた。そこへ親衛隊がやってきて、ポルトスは逮捕される。裁判の結果は死刑。

ポルトスの移送中に、何者かがポルトスを助けた。そして、ポルトスが連れてこられたのは、「奇跡の街」だった。ここはポルトスの生まれ育った場所。パリの一等地にあるスラム街だ。

ポルトスを助けたのは幼なじみのシャロン。シャロンは「奇跡の街」の帝王として君臨していた。そして、ポルトスの元恋人フリーと付き合っていた。

ポルトスは殺人をしないと信じるアトスとアラミスは、無実を証明するために捜査を開始した。

殺されていた男の身元が分かった。ジャン・ド・モーヴォワザン。没落貴族の息子だった。そして、至近距離から銃弾を撃ち込まれていた。

ジャンの父親エミールに話を聞くと、数か月前からカルベール通りで部屋を借りていたそうだ。ジャンの部屋を訪ねると、書類の一部から大量の火薬購入の契約書が見つかった。サインはジャンの名前でなされている。

プロテスタントの牧師でフェラン牧師を訪ねた。礼拝と説教の予定が書かれた案内も見つけたのだ。アラミスはカトリックのモーヴォワザンがプロテスタントの教会を爆破しようと計画したのではないかと考えた。

フェラン牧師に話を聞くと父親のエミールはカトリックに改宗したが、モーヴォワザン家は代々プロテスタントだったそうだ。となると、プロテスタントの教会を狙ったものではないのか?そして、フェラン牧師に火薬購入契約書のサインを見せると、サインはエミールが書いたものであることが分かった。

エミールは「奇跡の街」一帯を買い占めていた。没落したモーヴォワザン家を再興するため、「奇跡の街」を破壊すれば、一帯は一等地。莫大な金が入ってくるはずだ。エミールはそのためにシャロン買収して、火薬の入った樽を「奇跡の街」に運び込ませていたのだ。

ポルトスは誕生日の夜に何があったのか思い出した。ジャンの死体のそばにいたのは父親のエミールだった。エミールは「奇跡の街」の爆破に反対する息子のジャンを撃ち殺したのだ。そして、ポルトスを気絶させ、殺人の罪を着せたのはシャロンだった。

シャロンはフリーに一緒に「奇跡の街」から出ようと説得した。だが、フリーは居残るという。フリーは「奇跡の街」が爆破されることを知らないからだ。

アトス、アラミス、ダルタニアンらの活躍により、爆破計画は阻止できた。

ポルトスとシャロンが争った。そして、シャロンはポルトスの腕の中で息を引き取った。一方、エミールは貴族としての誇りを保つため銃で自らの命を絶った・・・。

第6話「国王の母」

感想/コメント

「鉄仮面」をモチーフにして、マリー・ド・メディシスを登場させた回です。

仮面の男は、実際にいた人物のようです。フランスで1703年までバスティーユ牢獄に収監されていた「ベールで顔を覆った囚人」がそれです。

正体については諸説あってわかりません。「囚人は常にマスクで顔を覆われ、副監獄長直々に丁重に扱われていた」という記録があるようです。

一方で、マリー・ド・メディシスは、フランス国王アンリ4世の2番目の王妃で、ルイ13世の母。
イタリア・フィレンツェの名門メディチ家出身です。

アンリ4世が狂信的カトリック教徒により暗殺されると、マリーは王位を継いだ息子ルイ13世の摂政となりました。

マリーはアンリ4世時代の宰相を罷免し、イタリア出身のアンクル元帥ことコンチーノ・コンチーニなる人物を補佐官として重用します。

当時のフランスは、カトリックとプロテスタントの融和する政策を行っていたのですが、マリーはカトリックをあからさまに擁護したため、ひずみが出始め、ルイ13世や有力貴族たちの不満を募らせます。

リシュリュー枢機卿が政治の舞台に登場し、ルイ13世の味方となると、ルイ13世はマリーをブロワ城に幽閉しました。

マリーはブロワ城を脱出し、次男オルレアン公ガストンと反乱軍を決起したが、国王軍に鎮圧されてしまいます。

リシュリュー枢機卿のとりなしでマリーはルイ13世と和解し王立議会の一員として政治に携わりましたが、リシュリュー枢機卿がルイ13世の宰相となって政治の実権を握ると、マリーはリシュリュー枢機卿の失脚を画策し始めます。

ですが、リシュリュー枢機卿によってマリーはフランスを追放され、ベルギーのブリュッセルに亡命することになります。最期の地はドイツのケルンでした。

あらすじ/ストーリー

パリ郊外の村。母親と赤子のアンリを迎えに来たダルタニアンとアラミス。リシュリュー枢機卿に命じられたのだ。

教会に不審な男たちが訪ねてきて赤子のアンリの居場所を聞いた。そして、神父を殺害した。それを階段の下で隠れて見ている別の神父…。

ダルタニアンとアラミスが教会に入ると、神父が倒れているのを発見した。外から女性の悲鳴が聞こ、すぐに向かう二人。女性・アニスは助けたが、赤子のアンリのアンリがかごに入れられてさらわれてしまった。

隠れていた老神父はかばんを持って教会の外へ出て行った。

アラミスはダルタニアンに男を尾行するよう指示を出した。

アラミスはアニスと赤子のアンリを王宮に連れてくるよう命令されたと説明した。

アニスは、自分はフィリップ・ベルナールの正式な妻だと言った。フィリップ・ベルナールはすでにこの世にいない。

国王ルイ13世が狩りを楽しんでいるところに、ある女性がやってきた。トレヴィルがアトスから知らせを聞き、その姿を望遠鏡で確認し、銃士隊に国王を守るよう指示した。やってきた女性は、追放した国王の母・マリー・ド・メディシスだった。

ルイ13世は困惑した。戻ったら死刑だといったはずだったからだ。マリー・ド・メディシスは命を狙われているから、どうか助けてとすがりついた…。トレヴィルをはじめ、誰もその言葉に対して半信半疑だった。

マリー・ド・メディシスは王位を奪おうとして追放されたのだ。その当時のことを覚えているリシュリュー枢機卿、そしてトレヴィル隊長。

森の中を移動しているとき、一行が待ち伏せにあった。ポルトスが気づいて応戦した。マリー・ド・メディシスを警護しているヴァンサンが襲撃者の一人を捕まえたが、アトスの静止を聞かず喉を切って殺してしまった。

マリー・ド・メディシスの暗殺を誰が企てるのか?リシュリュー枢機卿とトレヴィルは考えた。

リシュリュー枢機卿は、赤子のアンリを迎えに行ったアラミスたちが戻ってきたら知らせるよう言ってトレヴィルと別れた。

そのトレヴィルにアトスとポルトスは待ち伏せの発砲は全部空砲だった報告した。マリー・ド・メディシスは本当に狙われたのか?

ルイ13世のもとに王妃のアンヌがマリー・ド・メディシスを連れて来た。王位の簒奪は、誤解だというマリー・ド・メディシス。幼いルイ13世に重荷を背負わせさせないためのもので、自分が摂政となり重荷を背負おうと思ったのだという…。

コンスタンスに預けられたアニス。

アニスはフィリップについてアラミスに話した。フィリップには幼い頃から障害があり、フィリップは生後すぐに捨てられた。村人はフィリップの障害は悪魔のせいだと信じていた。

彼の世話をすることになったアニスは、やがてフィリップに惹かれ、結婚した。そして、生まれたのがアンリだった。だが、フィリップは村人たちにめった打ちにされ、生きたまま焼き殺された。

アラミスは名誉にかけて赤子のアンリを取り戻すとアニスに言った。

コンスタンスは乳母として赤子のアンリがいると思われる建物に入っていった。そして、アンリの部屋にいた別の乳母からアンリを渡された。

リシュリュー枢機卿のところに、老神父がやってきた。それは、フィリップがルイ13世の弟であること、そして、その子・アンリは王位継承者であることが分かった。

リシュリュー枢機卿は、フィリップの結婚は有効なのかと老神父に尋ね、有効だと老神父は答えた。このことを誰かに話したのか。老神父は、リシュリュー枢機卿とアンリの祖母に話したと言った。マリー・ド・メディシスだ…。

リシュリュー枢機卿はトレヴィルに会い、赤子のアンリを確保したか聞いた。

赤子のアンリのいる建物へアトスら4人が突入した。アンリがアニスのもとに戻った。

リシュリュー枢機卿から話を聞いたトレヴィルは、マリー・ド・メディシスが再び王位簒奪を考えているのかと思った。

トレヴィルは宿舎で4人に赤子のアンリを枢機卿に引き渡すよう指示した。だが、アラミスは枢機卿にアンリを渡せば母子ともに殺されてしまうと訴えた。

アトスたちはアラミスとアニス母子がいないことに気づいた。

アラミスはアニスたちをスペインへ送るための手配をした。アラミスは、アンリと暮らしたいのならフランスを出て二度と戻ってくるなと忠告した。

ヴァンサンたちがアンリを探しに来た。アラミスから赤子のアンリを奪おうとヴァンサンたちが襲いかかってきた。もみ合いで赤子が川へ落ちてしまったた。

アニスは取り乱し、川へと飛び込もうとするが、それをアラミスが制止した。

リシュリュー枢機卿はアンリがなくなったことをマリー・ド・メディシスに伝えた。ヴァンサンが連れてこられ、それが事実であることをマリー・ド・メディシスは知った。王位簒奪はならなかった…。

アニスがフランスを去ろうとしている。それを見送るアラミス。

二人のもとにアトス、ポルトス、ダルタニアンに護衛されて、コンスタンスもやってきた。腕にはアンリが抱かれていた。アンリは川に落ちていなかった。

最初から安全なところにいたのだ。敵を欺くために、アニスをだましていたのだ。だが、無事に息子とあえたアニスは涙を流して喜んだ。

第7話「魔女にされた伯爵」

感想/コメント

ニノン・ド・ラロックのモデルはニノン・ド・ランクロ。

ニノン・ド・ランクロは1620年生まれ。もともと貴族の出自ですが、若いころ(15歳とも20歳とも言われているようだ)の時に孤児となります。

美貌の上、頭も良かったようです。

身を立てるためクルチザンヌ(高級娼婦)になりました。ニノンの相手には、リシュリュー枢機卿も名を残しているようです。

30代でクルチザンヌを引退し、亡くなる85歳までサロンの女主人として活躍しました。サロンに出入りしていた中には、モリエール、ロシュフコー、ファントネルなどがいたといいます。

さて、この回で互いの想いが一緒であることが分かったダルタニアンとコンスタンス。今後、二人の関係はどう進んでいくのでしょうか。

そういえば、こうした関係という点でいえば、アラミスとアンヌ王妃の仲というのもありましたね…。

あらすじ/ストーリー

国王のパレードの最中。

パレードの近くで強盗にあった神父をアラミスとアトスは助けに入ったが、かばんを奪われてしまった。

その頃、群衆から若い女性が飛び出し王妃の乗った馬車に飛び移ったが落下して馬車に轢かれてしまった。ポルトスが駆け寄り、若い女性が手にしていた手紙を取り上げた。

パレードを見ていたコンスタンスは知り合いだと告げた。若い女性の名はテレーズ。

ダルタニアンはコンスタンスにテレーズは何をするつもりだったのかと尋ねたが、わからないとコンスタンスは答えた。

手紙を見たコンスタンスは一緒に来ていた友人フルールに、この手紙が何かわかるかと尋ね振り返ったがが、フルールの姿はなかった。

女性伯爵ニノン・ド・ラロックのもとにメイドがやってきてささやいた…。

トレヴィルは国王と王妃に報告した。テレーズは王妃に嘆願書を渡そうとしただけだったのだった。なぜ自分に…困惑する王妃。

手紙の内容と確認したリシュリュー枢機卿は文章はまともで無学だとは思えないと言った。

国王らの前にニノン・ド・ラロックがやってきた。テレーズは自分の使用人の娘で利発で聡明だったため学びの場を与えたと言った。

嘆願書は、「身分に関わらず女性の教育と権利の改善を要求」する内容だった。

ルカ神父が国王と王妃に謁見した。同席したトレヴィルはテレーズの友人が行方不明で、タルヴォット婦人がニノン・ド・ラロックが行方を知っているかもしれないと報告した。

リシュリュー枢機卿はニノン・ド・ラロックにひどい噂があると言った。ニノン・ド・ラロックの家系は由緒あるから穏便に頼むと国王が言うと、寛大にも程があるとリシュリュー枢機卿は反論した。

ニノン・ド・ラロックのサロンにアトスら4人がやってきた。アトスがやってきたのに気が付き、本を読んでいたミレディはそっと柱の陰に隠れた。

4人はフルールが行方不明で、ここにいるのではないかと来たのだと説明した。ここにはいないとニノン・ド・ラロックは言った。

中を確認したいというアトスに、ニノン・ド・ラロックはアトスのみを案内した。

リシュリュー枢機卿はルカ神父に何しに来たのかと聞いた。ルカ神父は、教皇がフランスの外交政策を懸念しているとルカ神父は答えた。スウェーデンと同盟関係を持ったことを懸念している。

ルカ神父は教皇から預かった手土産をリシュリュー枢機卿に渡した。

ルカ神父は教皇が病気であり、後任について話がなされていると話した。後任にリシュリュー枢機卿を推薦する声もある、と話した。教会は異端のあぶり出しを高く評価する…。

ニノン・ド・ラロックを尋ねたアトスは食事の前に、亡くなったテレーズのもとへ連れて行った。
そして、ニノン・ド・ラロックに責任を感じないのかと聞いた。

アトスはテレーズと同じ部屋に寝かされていた遺体を確認した。それは、取り逃がした泥棒だった。

ニノン・ド・ラロックの屋敷から4人の女性たちが発見された。ニノン・ド・ラロックは魔女裁判にかけられることになった。

裁判の結果、有罪とし、魔女として火あぶりの刑に処すと宣言した。

だが、この直後、リシュリュー枢機卿は、苦しそうにして倒れてしまった。毒を盛られたのだ。

取り逃がした泥棒の遺体を確認しにやってきたアトスら4人。ルカ神父のかばんを確認しながら、泥棒はなぜ死んだのかと担当者に聞いた。

泥棒は酒場で盛り上がっていたら身悶えしてばったり倒れたのだと言った。枢機卿の毒と同じにおいがする。

リシュリュー枢機卿は一命を取り留めていた。ルカ神父もまだ修道院にいる。

アトスたちは修道院にやってきてルカ神父を探した。聖遺物に毒を守るのはローマの常套手段だ。リシュリュー枢機卿は己の迂闊さを嘆いた。

アトスはニノン・ド・ラロックの処刑を避けるようにリシュリュー枢機卿に迫った。他に方法があるはずだ。リシュリュー枢機卿は処刑せずに財産を手に入れる方法を聞いた。

リシュリュー枢機卿は、ニノン・ド・ラロックに財産は全て国が没収、パリを出て静かに暮らすよう命じた。

第8話「銃士隊と親衛隊」

感想/コメント

この回で正式に銃士隊員となったダルタニアン。この回以降が「四銃士」となります。

さて、コンスタンスから別れ話を持ち出されたダルタニアン。

コンスタンスからいきなりの別れ話に釈然としないですが、夫・ボナシューから脅され、やむなく別れる選択をしたコンスタンス。

そうとは知らないダルタニアン。今後はどうなっていくのでしょうか。

この回で、アトスがダルタニアンをとても高く評価していることが分かります。

トレヴィル隊長に、ダルタニアンは最高の銃士隊員になる素質を持っている、と言っています。

裏付けるように、後年、ダルタニアンは、銃士隊を引っ張っていく存在となります。

あらすじ/ストーリー

アトスら4人が凶悪犯を連行していると、親衛隊が現れた。そして、犯人を引き渡せという。リシュリュー枢機卿の命令だ。

アトスは構わないが、気をつけろと言った。連行しているマルタン・ラバルジュは危険だ。

親衛隊がラバルジュを連行しようとすると、ラバルジュが暴れだし親衛隊の隊長が死んだ。親衛隊の隊員は銃士隊のせいで隊長が死んだと怒り、4人と勝負した。

リシュリュー枢機卿とトレヴィルがそれぞれ言い分を述べ、国王ルイ13世はそれぞれの代表同士で勝負をして決着をつけるよう命じた。

ダルタニアンは下宿先に戻ったら、ボナシューから家賃の支払が遅れていること忠告された。この2か月、ダルタニアンは農場からの仕送りがなくなっていた。

銃士隊と親衛隊が勝負することになった。トレヴィルは、代表になるためには30リーヴルの参加料を求めた。参加料30リーヴルは勝者の賞金になる。

銃士じゃないダルタニアンは銃士じゃないと参加できないので不満だ。アトスは隊長に頼んでみると言った。

参加料がないポルトスとアラミスはパトロンを探しに追悼ミサが開かれている教会へ向かった。喪明けの未亡人に近づく算段だ。

ダルタニアンはトレヴィル隊長から、ダルタニアンの農場がラバルジュによって焼き討ちされたことを知る。

ダルタニアンはリシュリュー枢機卿を訪ね、ラバルジュがしでかしたことを告げ、補償を求めた。リシュリュー枢機卿はダルタニアンを下がらせた。

ボナシューが親衛隊に連行され、リシュリュー枢機卿の前に連れてこられた。親衛隊のお抱え生地職人にしてもいいと誘惑するリシュリュー枢機卿。リシュリュー枢機卿はボナシューにダルタニアンについて調べるよう指示した。

ダルタニアンはバスティーユに忍び込み、ラバルジュの監獄へ入った。もみ合っている二人のもとにアトスが現れ、ダルタニアンを救い出した。

リシュリュー枢機卿がラバルジュを訪問した。

ミレディがダルタニアンの前に姿を現した。そして30リーヴルが入った小袋を渡した。

コンスタンスはミレディの姿を見たので、ダルタニアンに聞いた。ダルタニアンは、ミレディが30リーヴルを用意してくれたと教えた。

コンスタンスはダルタニアンを追いかけミレディに嫉妬していたと告白した。二人がキスしている様子をボナシューが建物の影から見ていた…。

トレヴィル隊長は代表を発表した。銃士隊から選び難いことを告げ、となると自分が代表になるしかない。

ボナシューはコンスタンスを責めた。ダルタニアンとすぐに別れるようボナシューは言った。そして、リシュリュー枢機卿との関係を告げた。

親衛隊と銃士隊の代表者による対戦の日。銃士隊の代表はトレヴィル。一方の親衛隊の代表はバルジュ。それを知ったダルタニアンは、笑えない冗談だと言った。

戦いの中で、国王が親衛隊代表に反則があったとしてトレヴィルに他の代表を選ぶよう言った。トレヴィルはダルタニアンを代表に指名した。勝負が再開され、ダルタニアンはラバルジュを倒した。

国王はダルタニアンを褒め、ダルタニアンを銃士に任命した。ダルタニアンは正式に銃士隊員となった。

第9話「王妃の危機」

感想/コメント

王妃・アンヌ・ドートリッシュが狙われました。そして、アラミスとの関係が一変するのが今回の概要です。

アンヌ・ドートリッシュとルイ13世とは必ずしも良好な関係ではなかったようです。世継ぎのルイ14世を産むが、それまでは紆余曲折があったらしいのです。

もともとスペイン・ハプスブルク家の出身で、政略結婚だった二人。アンヌ・ドートリッシュはフランスになじめず、スペイン式の生活を続けていたらしいです。フランス語も流暢ではなかったとされます。

イングランド王チャールズ1世の家臣バッキンガム公ジョージ・ヴィリアーズとの色恋沙汰も噂されました。

ラ・ロシュフコーの回想録に記述された事件が有名で、「三銃士」のネタとなっています。

事件は、王妃がバッキンガム公へ贈ったダイヤの胸飾りをリシュリュー枢機卿の配下が盗み、バッキンガム公が港湾を封鎖させ、精巧な模造品を王妃に送り返したとされているものです。

これが本当かどうかはともかくとして、アンヌ・ドートリッシュとリシュリュー枢機卿は政治的に対立していたようです。

あらすじ/ストーリー

ルイ13世の王妃アンヌはブルボンの池で水浴をしていた。ブルボンの池は子宝が授かるといわれている。

護衛するのは銃士の4人。ダルタニアンはアトスとポルトスと剣の練習をしていた。ダルタニアンは新しい制服に傷や汚れがつくのが気になって仕方がない。

王妃が留守の宮廷。

ドイツの有力者メレンドルフ伯爵が末娘のシャルロッテを連れて訪問していた。

伯爵はシャルロッテに良縁を見つけるためにきていた。

シャルロッテは物静かで控えめなアンヌ王妃とは正反対の明るく活発な性格だった。

ルイ13世の趣味でもある狩りにも行きたいという。ルイ13世はシャルロッテを連れて狩りへ向かう準備をした。

ルイ13世は王妃についての不満をリシュリュー卿に漏らした。子供が出来ないからだった。

シャルロッテが王妃なら宮殿中子供だらけになるだろうと言った。アンヌが死んでくれれば問題が一気に解決するのに・・・。

ルイ13世の呟きに、リシュリュー枢機卿はじっと見つめていた。

ミレディがギャラガーに仕事を依頼した。

ギャラが―は兵士くずれの傭兵だ。農家でのネズミ撃ちにいそしんでいたが、仕事に取り掛かった。

早速、ブルボンの池で王妃を狙撃した。四銃士は王妃を護衛しながら二手に別れた。

アトスとアラミスは暗殺犯を追い、ダルタニアンとポルトスが王妃を護衛した。アトスとアラミスは敵の人数を確認した。

四銃士と王妃は逃走するが、敵をまけない。途中発見した修道院に逃げ込んで籠城することを決意した。その間にパリへ援軍を呼んでくるようだダルタニアンとポルトスに指示した。

ダルタニアンとポルトスがパリに向かっている途中、追跡する敵を返り討ちにした。敵の腕に手のひらの形をした入れ墨があった。そして、パリの金貸しの約束手形が見つかった。

アトスたちは修道女たちと一緒に立て籠もるためにバリケードを張った。

そうした中、修道女の一人がアラミスを呼んで、地下室へいった。地下室には蒸留酒を作る道具があり、味見をしたアラミスは味が父親の作った蒸留酒にそっくりなことに気づいた。

修道女はアラミスの父からレシピを貰って作ったからだと言う。

驚いたアラミスが修道女を見ると、それはかつての恋人イザベルだった。今は修道女・イレーヌだと言う。妊娠して結婚することになっていたが流産し・・・ここに入ったのだ。

パリへ戻ってきたダルタニアンとポルトスはトレヴィルに襲撃を受けたことを報告した。

リシュリュー枢機卿にミレディは動揺しながら話をした。普通の殺しは気にならないがこれは違う・・・。

最初の襲撃に失敗したことを知り、さらには約束手形までとられたことを知ったリシュリュー枢機卿の顔色が変わった。ミレディーに王妃の確実な暗殺と約束手形の回収しろと命じた。

アラミスとイザベルの様子を見た王妃は二人の関係が並のものでないことに気づいた。そしてアラミスは王妃に過去のことを話した。

修道院。敵が襲ってきた。

その頃、トレヴィルたちは約束手形に書かれていた店を訪れたが、店主が殺害されているのを発見した。手形の記録が見つかり、メレンドルフ伯爵が約束手形を発行したことが分かった。

受け取り人の欄には手のマークが押されていた。ダルタニアンとポルトスが見た入れ墨と同じだ。手の形の印はアイルランドでカトリックの領主だったが、追放され領地を奪われたヒュー・オニールの印だとトレヴィルは言った。

帳簿をリシュリュー卿に見せたが、犯人がメレンドルフ伯爵とは筋が通らないとトレヴィルは思っていた。

トレヴィルは去り際に、金貸しを殺したのは女だと告げた。トレヴィルが去ったあと、リシュリュー枢機卿はミレディに姿を見られたことを責めた。

修道院の地下。イレーヌが敵の発砲で息を引き取った・・・。

一方、パリ。トレヴィルは兵舎に残っていたセルジュと独眼のフロリアンと馬屋見習いのジャックにを集め、修道院目指して出発した。

イレーヌを失って落ち込んでいるアラミス。王妃は、結婚して数年で妊娠したが流産したことを話した。そして、アラミスに寄りなぐさめた。そして・・・

翌朝、アトスが王妃のもとを訪ねると、王妃と一緒にベッドで横になるアラミスを目撃してしまう。

アトスはアラミスを非難した。王妃と寝るなんて正気じゃない。二人共ここで死んで秘密は墓場まで持って行くとアラミスは言った。

王妃が襲われたことを知ったルイ13世は、リシュリュー枢機卿に状況を聞いた。リシュリュー枢機卿は暗殺者を雇ったのはメレンドルフ伯爵だと言って、荷物を調べさせた。

そして、ギャラガーがドイツまでいける通行証が出てきた。伯爵たちはバスティーユの牢獄へ送られた。

修道院。敵は残り4人。アトスとアラミスの残り弾はそれぞれ1発。

トレヴィルたちが修道院に到着した。間一髪、援軍が間に合った。

アトスがギャラガーを追い詰めた。そして雇い主を教えるよう迫ったが拒否した。ギャラガーは兵士としての信頼を裏切れないと言った。

トレヴィルは黒幕はメレンドルフ伯爵だったとアトスたちに教えた。だが、アラミスとポルトスはそれに納得がいかなかった。

ギャラガーは新教徒に祖国アイルランドを追われて土地まで奪われたカトリックだ。新教徒の娘を王妃にするためにカトリックの王妃を殺す仕事を引き受けるだろうか。

修道女長がやってきた。ギャラガーは彼女に鞍袋の中の金を修道院の修繕に使って欲しいと言って渡した。鞍袋を調べると箱が入っている。箱には忘れな草が刺繍されていた。

アトスはそのしるしを見て、ミレディが背後にいることに気づいた。

無事に宮殿に戻った王妃。ルイ13世が安堵の表情を浮かべて王妃を迎えた。ルイ13世が王妃の手を取り部屋と出て行ったあと、アトスはリシュリュー卿に近づいて囁いた。

ギャラガーには共犯の女がいて、その女と女に指示を出したものは罰を与える。

第10話「皆は一人のために」

感想/コメント

シーズン1の最終回。この回で王妃が懐妊します。

歴史上、国王と不仲が長かったので、いきなりの懐妊にはルイ13世の種ではないとの噂が流れたそうです。

日本でいえば、淀殿が豊臣秀吉の子を身ごもった時の状況に似ているでしょうか。

こうした噂が流れたのをうまくドラマの設定に生かしています。

もちろん、このドラマではあの人物の子供ということになります。

さて、シーズン1が終了して、シーズン2が始まります。

新たに加わる重要なキャストが、ロシュフォール親衛隊長とドン・フェルナンド・ペラレスです。リシュリュー枢機卿との激しい駆け引きがさらに増していきます。

あらすじ/ストーリー

アトスは酒に酔っていた。ミレディを殺そうとしていた。アトスはこいつは嘘つきで殺人犯だという。枢機卿のスパイで俺の妻だという。

仲裁に入ったダルタニアンは、アトスに脇腹を撃たれてしまう…。

シャルロッテはルイ国王の前で、父・メレンドルフ伯爵の無実を訴えた。

一方で、リシュリュー枢機卿は、メレンドルフ伯爵の処刑を国王に迫る。トレヴィルは伯爵の関与を示す決定的証拠はないと主張した。

国王は真相が究明するまで処刑はしないとした。

リシュリュー枢機卿はミレディを呼び出して激怒した。そして、銃士たちを殺すように命じた。

怪我をしたダルタニアンをミレディが訪ねてきた。ミレディはダルタニアンが寝返るように仕向け、アトスを殺すように仕向けた。

そこにトレヴィル隊長がやってきた。アトスと対立したダルタニアンには銃士を辞めてもらうしかないと伝える。

トレヴィルの部屋に集まった四銃士たち。

全てはミレディをだますための芝居だった。

だが、より一層、ミレディを信じ込ませることが必要だ。それにはアトスが死ぬしかない。

ダルタニアンはアトスに決闘を申し込んだ。

そして、ミレディが監視している中、アトスを撃った。側にはアラミスとポルトスがおり、二人が激怒してダルタニアンを追った。

ダルタニアンはミレディに保護を頼んだ。アラミスとポルトスの復讐を恐れたのだ。

リシュリュー枢機卿はダルタニアンに利用価値はないと言い放ったが、ダルタニアンはギャラガーの手紙をトレヴィル隊長がもっていることを告げた。

リシュリュー枢機卿はダルタニアンに取引をもちかけた。トレヴィルからその手紙を持ってこさせるのだ。

銃士隊はアトスの葬儀を行っていた。ミレディをだますためには念には念を入れなければならない。

ギャラガーの手紙を持参したアラミスとポルトスはリシュリュー枢機卿が暗殺を指示したと自白するように誘導した。

その自白を王妃が聞いていた…。

ミレディが古巣に戻った。そこは、ミレディがコソ泥だった時代の古巣だ。サラザンに協力を頼んだ。

そして、サラザンはコンスタンスを人質にして閉じ込めた。

ミレディはアトスがまだ生きていることを知って驚くが、コンスタンスを人質にとっていることを伝え、1時間後にサンジャック通りに来るように言う。

待ち伏せがあることを見抜いている四銃士は準備万端で向かった。そして、銃撃戦をかいくぐり、コンスタンスを救い出した。

ミレディを追い詰めたアトスはミレディを処刑しようとするが、国外に出るように言って逃がした。

リシュリュー枢機卿が国王の呼ばれた。もしや、王妃が例の件を国王に言いつけたのでは…。

だが、国王の口から出たのは、王妃の懐妊の言葉だった。

監督・俳優など

シーズン1の主要登場人物

ダルタニアン/ルーク・パスカリーノ
アトス/トム・バーク
アラミス/サンティアゴ・カブレラ
ポルトス/ハワード・チャールズ
トレヴィル/ヒューゴ・スピアー
リシュリュー/ピーター・カパルディ
ミレディ/メイミー・マッコイ
コンスタンス/タムラ・カリ
ルイ13世/ライアン・ゲイジ
アンヌ王妃/アレクサンドラ・ダウリング

第1話の登場人物

アレクサンドレ・ダルタニアン/オリヴァー・コットン
ゴーデー/フィリップ・ブローディー
アデル・ベセット/エミリー・ビーチャン

第2話の登場人物

ヴァディム/ジェイソン・フレミング
フェリックス/Sean Cernow
ジュゼット・ピノー/デニス・ゴフ

第3話の登場人物

エミール・ボネール/ジェームス・カリス
マリア・ボネール/アンナ・スケラーン

第4話の登場人物

マルサック/JJ・フィールド
ゴンタール/エイドリアン・シラー
サヴォワ公国公爵/ヴィンセント・リーガン
公爵夫人/フィービー・フォックス

第5話の登場人物

ヴォワザン公/アントン・レッサー
シャロン/アシュリー・ウォルターズ
フリー/フィオナ・グラスコット

第6話の登場人物

マリー・ド・メディシス/タラ・フィッツジェラルド
アニェス/エイミー・ナトール

第7話の登場人物

ルカ・セスティーニ/ジョン・リンチ
ニノン・ド・ラロック/アナベル・ウォーリス

第8話の登場人物

マルタン・ラバルジュ/ヴィニー・ジョーンズ
アリス・クレアボー/ゾーイ・タッパー

第9話の登場人物

ギャラガー/ロッホラン・オメーラン
イザベル(シスター・ヘレン)/アリス・パットン

第10話の登場人物

シャルロッテ・メレンドルフ/シャーロット・ホープ
ダニエル・メレンドルフ/ロジャー・ロングノーズ
サラザン/ショーン・パートウィー

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