テーマ:鎌倉時代(鎌倉文化)

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鎌倉文化

鎌倉文化。新しい仏教教派があらわれ、仏教美術にも大きな変化がありました。合戦の連続の中で、人々の間に無常観が生まれ、宗教に救いを求めた時代でした。神道もこの時期に伊勢神道が形成されます。

文学

  • 新古今和歌集…後鳥羽上皇が編集、幽玄の新境地が見える歌集です。西行、鴨長明、藤原定家らの歌がおさめられています。
  • 山家集…西行が諸国を歩いて自然への感動をあらわしました
  • 方丈記…鴨長明による随筆です
  • 金槐和歌集…源実朝による歌集です

承久の乱後に藤原定家が「新勅撰和歌集」の撰集を命じられますが、政治的性格を帯びました。

乱後には軍記物語が記されました。

  • 保元物語
  • 平治物語
  • 治承物語 → 増補されて成ったのが、平家物語です
  • 承久記
  • 平家物語…琵琶法師によって全国に語りひろめられました。
  • 金沢文庫…北条氏一族の金沢氏が和漢の書物を集め、武蔵の金沢に建てました
  • 吾妻鏡…幕府の成立と発展の歴史を書いています。
  • 宇治拾遺物語…説話文学
  • 有職故実の学…古典の研究や朝廷の儀式を研究
  • 紀行文…「海道記」「東関紀行」、阿仏尼の「十六夜日記」

仏教

念仏

平安時代の末期から戦乱や飢饉の影響で、末法思想が広まります。

武士の家出身の法然は浄土宗の教えの中から、南無阿弥陀仏の念仏による阿弥陀仏の救いを信じる専修念仏を重視しました。

法然の教えは源平の争乱後の社会に広まりました。

法然が専修念仏を世に問うと貴族や武士の信仰を獲得します。法相宗の貞慶は幅広い社会活動を展開し、栄西は禅宗を広めました。

こうした動きに比叡山や興福寺などが危機感を抱き、建永の法難により法然は讃岐に流されます。浄土宗は建永の法難を経て急速に広まりました。

貴族の家出身で法然の弟子である親鸞は、煩悩のふかい人間(悪人)こそ阿弥陀仏が救おうとする人々とする悪人正機の教えを説きました。

親鸞は越後に流罪となると、その後は東国で農民の間に教えを広めました。

武士の家出身の一遍は全国を巡り、布教方法に工夫を凝らし、札をくばって念仏をひろく勧めたり、踊念仏を行ったりしました。

禅宗

宋に渡って禅宗を学んだ栄西は坐禅による修行で悟りがひらかれると説きました。

念仏が阿弥陀仏による他力救済であるのに対して、自力救済を強調しました。

栄西は北条政子や源実朝の信頼と帰依を受け、寿福寺の長老となり、幕府の援助を受けて京都に武家の寺である建仁寺を建立します。栄西は喫茶の習慣を広めたことでも知られます。

道元は坐禅そのものが悟りの境地だと説きました。

幕府は禅宗を保護して、宋から多くの禅僧を招き、鎌倉に建長寺、円覚寺を建立します。

また、鎌倉では「仮名法語」によって武士に禅宗を伝える工夫がなされましたので、禅が武士に着実に根をおろしていきました。

禅宗の厳しい施行も武士の気風にあい、海外の新文化を歓迎する風潮もあって幕府は禅宗の保護に力を入れたと思われます。

法華宗(日蓮宗)

関東の漁村に生まれた日蓮は東国を中心に法華宗(日蓮宗)を広めました。

南無妙法蓮華経の題目を唱えることで法華経に記された真理が全ての人々と国家を幸福にすると説きました。

この主張は幕府に受け入れられず、流罪にあいます。

幕府の迫害に関わらず、教えは関東の武士層を中心に広まります。

新仏教と旧仏教

旧仏教勢力は強く反発し、旧仏教を保護する朝廷は禅宗の布教をやめさせようとします。

法然、親鸞を流罪にします。

新仏教はこうした迫害を乗り越えて鎌倉時代の末期には宗派として形を整えます。

  • 浄土宗…法然
  • 浄土真宗…親鸞
  • 時宗…一遍
  • 臨済宗…栄西
  • 曹洞宗…道元

法然、親鸞、栄西、道元、日蓮は延暦寺で天台宗を学んでいます。

多くの教えの中から一つの救いを得る方法を念仏、禅、題目に求めたのでした。

平易な教えだったため、庶民、武士、貴族に至るまで多くの人々に広まりました。

旧仏教側でも新たな運動が起きます。

旧仏教の復興に力を入れたのが、

  • 貞慶(解脱)…法相宗
  • 高弁(明恵)…華厳宗

律宗…叡尊、忍性(良観)

山岳信仰を基とした修験道も力を伸ばします。

神道

伊勢神道…伊勢の外宮の神官・度会家行により神道理論が形成されます

美術

勧進上人の重源により、東大寺の大仏の修理や大仏殿・南大門の再建を果たします。

宋から大仏様という建築様式を取り入れ、南都仏師の運慶、湛慶父子や快慶らの協力を得ました。

東大寺南大門の金剛力士像…運慶、快慶 特徴は力強い写実性

鎌倉時代中期

中国と結ぶ海の道を通じて多くの唐物とともに禅宗様と言われる建築様式などの新技術がもたらされました。

禅宗様は禅寺の建築に用いられましたが、古くからの和様や大仏様を取り入れた折衷様が盛んになります。

禅宗では蘭渓道隆、無学祖元らがやってきます。

絵画

  • 一遍上人絵伝
  • 男衾三郎絵巻
  • 蒙古襲来絵巻

似絵…藤原隆信、藤原信実

刀剣

  • 長船長光
  • 粟田口吉光
  • 岡崎正宗

書道

和様をもとにした青蓮院流

陶器

尾張の瀬戸焼

参考文献

テーマ別日本史

  1. 縄文時代と弥生時代
  2. 古墳時代から大和王権の成立まで
  3. 飛鳥時代(大化の改新から壬申の乱)
  4. 飛鳥時代(律令国家の形成と白鳳文化)
  5. 奈良時代(平城京遷都から遣唐使、天平文化)
  6. 平安時代(平安遷都、弘仁・貞観文化)
  7. 平安時代(藤原氏の台頭、承平・天慶の乱、摂関政治、国風文化)
  8. 平安時代(荘園と武士団、院政と平氏政権)
  9. 平安時代末期から鎌倉時代初期(幕府成立前夜)
  10. 鎌倉時代(北条氏の台頭から承久の乱、執権政治確立まで)
  11. 鎌倉時代(惣領制の成立)
  12. 鎌倉時代(鎌倉文化) 本ページ
  13. 鎌倉時代(蒙古襲来)
  14. 鎌倉時代~南北朝時代(鎌倉幕府の滅亡)
  15. 室町時代(室町幕府と勘合貿易)
  16. 室町時代(下剋上の社会)
  17. 室町時代(東山文化)
  18. 室町時代(戦国時代)
  19. 安土桃山時代
  20. 江戸時代(幕府開設時期)
  21. 江戸時代(幕府の安定時代)
  22. 江戸時代(幕藩体制の動揺)
  23. 江戸時代(化政文化)
  24. 江戸時代(幕末)
  25. 明治時代(明治維新)
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