江戸文化歴史検定協会編「江戸諸国萬案内(中級)」を読んだ感想(最高に参考になる!)

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江戸文化歴史検定公式テキスト(中級)。

初級となる大江戸見聞録と上級である江戸博覧強記の間ということになるが、「中間」ではない。初級と中級との間に比べて、中級と上級の間に格段の差がある。

他の検定試験でよくみられることだが、3級と2級との差よりも、2級と1級との差が開き過ぎており、2級と1級との間に準1級が必要になる典型的なパターンである。現実に江戸文化歴史検定では1級試験の内、合格点には達しなかったものの、一定点数を取った者に準1級を与えることにしている。

本書は初級の語り口調を踏襲している。十二の分野に関して、実在の人物を登場させながら、分野の紹介をする工夫は初級同様で、読み物としても単純に面白い。

豊富な図絵というのは初級、中級、上級を含めて共通のもので、3冊を合わせて繰り返し読めば、江戸時代の概略というのがおよそ見えてくるに違いない。

「江戸」を書いた「教科書」として最適な3冊である。

最後に、詳細な目次は次のようになる。

はじめに
一、江戸城本丸御殿、将軍の一日
―元御小姓が語る儀式と規則の毎日
コラム さまざまな大名
コラム 御家騒動の実情
二、大奥の女性たちの生活
―元御年寄江島が振り返る華麗なる日々
コラム 女性の一生
コラム 道を拓いた女性たち
三、幕臣の仕事と暮らし
―旗本森山孝盛の日記に見る江戸勤め人事情
コラム 江戸勤番武士の日常
コラム 剣で名を残した侍たち
四、粋好みの江戸っ子が築いた外食文化
―八百善から屋台まで、食のこだわりと楽しみ
コラム 武士の少ない上方と武士の都・江戸
コラム 三都の気質の特徴
五、新田開発と江戸近郊の農村
―先端技術で拓かれた見沼田んぼを訪ねる
コラム 百姓一揆は、どのように行われたのか
コラム 循環型社会だった江戸の町
六、蝦夷地をめぐって過熱する北方外交
―ロシアの進出と海商・高田屋嘉兵衛の活躍
コラム 全国に多くの特産品が誕生した
コラム 金山・銀山の開発
七、道路網の発達と庶民の旅の楽しみ
―弥次喜多と行く東海道島田宿
コラム 著名人の旅
コラム 駕籠と乗物
八、遠路の寺社参詣は一世一代の楽しみ
―奥会津の村人一行、夢の伊勢参宮道中
コラム 民間信仰のありさま
コラム 江戸っ子を熱狂させた祭り
九、花開く江戸の出版文化
―流行の仕掛け役、草双紙屋蔦屋重三郎
コラム 浮世絵の世界
コラム 流行した装いと文様
コラム 江戸の話芸
十、湧き上がる異国への夢と憧れ
―西洋の文物、学問を求めて高まるオランダ熱
コラム 民間医療と薬
コラム 日本に来た西洋人たち
十一、「鎖国」下で繰り広げられた対外貿易の真相
―間宮林蔵の西国探索旅行
コラム 長崎貿易と全国の流通
コラム 世界を見てきた漂流民たち
十二、江戸の人々を震撼させた大事変
―情報屋藤岡屋が伝えた幕末の事件と世相
コラム 人口からみた江戸時代の日本
コラム 時刻と方位、度量衡
巻末特集
時代の流れ
江戸人の世界
「立て前」と実際の違い
庶民たちのもったいない精神
往来での気配りと助け合い
大流行の縁起かつぎ
江戸ことばのいろいろ

本書について

江戸諸国萬案内
江戸文化歴史検定公式テキスト(中級)
江戸文化歴史検定協会・編
小学館 約二三五頁
解説書

目次

一、江戸城本丸御殿、将軍の一日
二、大奥の女性たちの生活
三、幕臣の仕事と暮らし
四、粋好みの江戸っ子が築いた外食文化
五、新田開発と江戸近郊の農村
六、蝦夷地をめぐって過熱する北方外交
七、道路網の発達と庶民の旅の楽しみ
八、遠路の寺社参詣は一世一代の楽しみ
九、花開く江戸の出版文化
十、湧き上がる異国への夢と憧れ
十一、「鎖国」下で繰り広げられた対外貿易の真相
十二、江戸の人々を震撼させた大事変

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