感想/コメント
第1話~2話が主要な登場人物、いわゆる主人公クラスの重要人物たちの紹介編だとすると、この3話~4話は物語の前提となる過去の事柄の紹介や、主要な脇役たちの紹介といったところでしょうか。
このシリーズは単純な戦闘もののファンタジーというよりは、いわゆる政治的な駆け引きの世界を描いたファンタジーです。
まさにこの政治的な駆け引きこそが、タイトルでいうところの「ゲーム」ということになります。
主要な人物たちが、それぞれの配置とでもいう場所に赴いていきます。
エダードが王都に、ジョン・スノウは「壁」に、デナーリス・ターガリエンはドラスク族とともにいます。
ティリオン・ラニスターは自由人ですが、対スターク家で重要なポジションを占めていくようになります。
あらすじ/ストーリー/ネタバレ
第3話 「冥夜の守人」
サーセイがジョフリーに王の心得を教える。「良き王は敵から引くときと、倒す時を見極めるのです。」後のシーズンで、ラニスターの当主タイウィン・ラニスターの帝王学も聞ける。
「王の手」エダード・スターク
エダード・スタークはウェスタロス大陸の首都たるキングスランディングの居城レッド・キープ城に着いた。
エダードは「王の手」となり王の議会「小議会」の運営をすることになる。
王の間でジェイミー・ラニスターとエダード・スタークが対面している。
かつてエダードの兄ブランドン・スタークと父リカード・スタークはこの王の間でエイリス・ターガリエンに焼き殺された。
当時、ジェイミー・ラニスターはそれを王の盾としてただ見ていただけだった。
小評議会
王の小議会が開かれた。
蔵相を務め、リトルフィンガーとあだ名されるピーター・ベイリッシュ公。エダードとはかつて妻キャトリン・スタークを取り合った仲だ。この男は自らの娼館で情報を操っている。
同じく情報を武器にするのがヴァリス。防諜組織を持っている宦官だ。
法務大臣を務めているレンリー・バラシオンはロバート王の末弟。
グランド・メイスター・パイセルは長年にわたりキングスランディングのメイスターとして助言を行ってきた。
バイセルからエダードに「王の手」の証であるピンが渡された。
エダードは王家が借金まみれだということを知り驚く。何たることだ。
借金はラニスター家にしており、膨らんでいく一方だ。貸主はタイウィン・ラニスター公。ラニスター家の当主である。
そんな中、馬上試合をしようという話が持ち上がっている。
ブラン襲撃の犯人
ブランを襲った短剣がティリオン・ラニスターのものであることがピーター・ベイリッシュによって分かった。
ロバート王は王の盾の総帥、豪胆バリスタンことサー・セルミー・バリスタンを前に、初陣の話をしていた。
ロバートにワインを入れているのはランセル・ラニスター。タイウィン・ラニスターの弟ケヴァン・ラニスターの息子だ。
その頃、ヴィセーリスに焦りが見え始めていた。
一方で、デナーリスはドスラクの女王として貫録を増してきた。
「壁」にて「冬来たる」
壁にはジョン・スノウがいた。同じく壁には伯父ベンジェン・スタークがいる。
ティリオン・ラニスターと話しているのは、ナイツウォッチの勧誘役ヨーレンだ。七王国中を回ってナイトウォッチを勧誘しているが、なりたいものはほとんどおらず、犯罪者などを壁に連れてきている。
メイスターエイモンがティリオン・ラニスターに語った。
シタデル「知識の城」より、日が短くなっており冬が近づいていることが知らされる。8,9年続いた夏が終わり、冬が訪れようとしていた。「冬来たる」だ。
その頃、王都でエダード・スタークは娘アリアに剣士シリオを剣の指南役としてつけた。
第4話 「壊れたものたち」
ティリオンがブランのために特注馬具の設計図を渡した時のこと。ロブがなぜ助けるという問いを投げたのに対して「俺はこんな子や、落とし子、壊れたものに弱いんだ」。ティリオンの優しさの一片がうかがえる台詞だ。
ブランが三つ目の烏を夢で見る。ここからブランの旅の物語が始まる。シーズンが進むにつれ、三つ目の烏の存在が重要性を増す。三つ目の烏を通じて、いくつもの謎解きがされるからだ。特にシーズン6から大きく進展することになる。
サー・アリザー・ソーンの名言。「本当の寒さってやつを貴様らは知らん。先に馬が死んだ。餌がなく体を温められなかった。馬を食うのは楽だ。だが、相手が倒れた仲間だと楽ではない。お前らのような若僧を食うべきだった。お前みたいに太った奴を。お前を食えば二週間持った。スープにすれば骨までしゃぶれたな。」修羅場を潜った男の金言だ。ナイツ・ウォッチへの覚悟の言葉だ。
ティリオンの帰還
ブランが夢の中で三つ目の烏を見る…。
ティリオン・ラニスターがウィンターフェルに戻ってきた。
エダードは「王の手」となり、領土は息子のロブ・スタークが守っていた。
ブランを付き落としたのがラニスターだと見当がついているので、歓迎もよそよそしい。
ティリオンはブランに馬具の補助器具の設計図を渡した。これがあれば、馬に乗れる。
シオン・グレイジョイが帰ろうとするティリオンに話しかけた。シオンはグレイジョイ家の最後の跡取りである。
サムウェル・ターリーが「壁」に来る
ホーン・ヒルのターリー家のサムウェル・ターリーが「壁」にやってきた。
ティレル家の旗手ランディル・ターリー公の長男だが、臆病で騎士になれず、送られてきたのだった。
ジョラー・モーモントが己の過去を語った。
奴隷売買の罪でエダード・スタークに熊の島を追放された。
金のかかる妻がいるという。ハイタワー家の領主レイトン・ハイタワー公の娘リネスで、現在は自由都市ライスの豪商の妾になっているという。
ジョン・アリンの死の真相
エダード・スタークはジョン・アリンの死の真相を探っていた。
グランドメイスター・パイセルからジョン・アリン公が生前に家系図を調べていたことが分かった。そして、エダードは毒殺を疑った。
そして、ピーター・ベイリッシュの情報でジョン・アリンの従者が騎士にとりあげられたことを知る。
エダードはジョン・アリンが鍛冶屋を訪れていた情報も得て、鍛冶屋を訪れた。そこでみたのは、ロバート王の私生児ジェンドリーの姿だった。
ジョン・アリン公はなぜロバート王の血筋を探していたのか。
ジェイミー・ラニスターとジョリー・カッセルが話していた。それはグレイジョイ家の反乱を鎮圧した時の話だった。
ロバート王主催の馬上試合が始まった。
王国最強騎士と名高い怪物グレガー・グレゲインと戦うのはジョン・アリン公の従者だったヒューだ。彼は試合で殺されてしまった。それはジョン・アリン公の死の真相を知るからか…。
「壁」からキングスランディングに帰るティリオンは、ウイターフェルに帰る途中のキャトリンと鉢合わせした。
いきなりブラン突き落としの犯人にされるティリオン。全く事態が飲み込めず、唖然としている中、キャトリンが拘束した。
ティリオンが気の毒で仕方がないが、そうした運命に生まれたのは本人も自覚しているので、切り替えが早い。レジリエンスが極めて高い男である。
各シーズン紹介
シーズン1
- 第1話「冬来たる」、第2話「王の道」
- 第3話 「冥夜の守人」、第4話 「壊れたものたち」
- 第5話 「狼と獅子」、第6話 「黄金の冠」
- 第7話 「勝つか死ぬか」、第8話 「進軍」
- 第9話 「ベイラー大聖堂」、第10話 「炎と血」
シーズン2
- 第1話「王の乱立」、第2話「粛清」
- 第3話 「鉄の決意」、第4話 「光と影」
- 第5話 「ハレンの巨城」、第6話 「古今の神々」
- 第7話 「義なき男」、第8話 「決戦前夜」
- 第9話 「ブラックウォーターの戦い」、第10話 「勝者」
シーズン3
- 第1話「新たな時代」、第2話「三つ目の鴉」
- 第3話 「処罰の道」、第4話 「穢れなき軍団」
- 第5話 「炎の口づけ」、第6話 「登壁」
- 第7話 「女剣士と熊」、第8話 「次子-セカンドサンズ-」
- 第9話 「キャスタミアの雨」、第10話 「次なる戦いへ」
シーズン4
- 第1話「二本の剣」、第2話「獅子と薔薇」
- 第3話 「奴隷解放者」、第4話 「誓約を果たすもの」
- 第5話 「新王誕生」、第6話 「裁判」
- 第7話 「月の扉」、第8話 「山と毒蛇」
- 第9話 「黒の城の死闘」、第10話 「世継ぎたち」
シーズン5
- 第1話「新たな戦いの幕開け」、第2話「黒と白の館」
- 第3話 「雀聖下」、第4話 「ハーピーの息子たち」
- 第5話 「壁の決断」、第6話 「父の仇」
- 第7話 「贈り物」、第8話 「堅牢な家」
- 第9話 「竜の舞踏」、第10話 「慈母の慈悲」
シーズン6
- 第1話「紅の女」、第2話「故郷」
- 第3話 「背任者」、第4話 「異客の書」
- 第5話 「扉」、第6話 「血盟の血」
- 第7話 「砕かれし者」、第8話 「誰でもない者」
- 第9話 「落とし子の戦い」、第10話 「冬の狂風」
シーズン7
- 第1話「ドラゴンストーン」、第2話「嵐の申し子」
- 第3話 「女王の正義」、第4話 「戦利品」
- 第5話 「イーストウォッチ」、第6話 「壁の向こう」
- 第7話 「竜と狼」
情報(題名・監督・俳優など)
監督:ティモシー・ヴァン・パタン、ブライアン・カーク、ダニエル・ミナハン、アラン・テイラー
原作:ジョージ・R・R・マーティン
シーズン1主要人物
スターク家
- エダード・スターク / ショーン・ビーン (スターク家当主。通称ネッド。)
- ロブ・スターク / リチャード・マッデン (スターク家の長男。「北の王」)
- サンサ・スターク / ソフィー・ターナー (スターク家の長女)
- アリア・スターク / メイジー・ウィリアムズ (スターク家の次女)
- ジェンドリー / ジョー・デンプシー (アリア・スタークの友。ロバート王の落とし子。)
- ホット・パイ / ベン・ホーキー (アリア・スタークの道連れ。パン屋の息子。)
- ブラン・スターク / アイザック・ヘンプステッド=ライト (スターク家の次男。転落事故で下半身不随。)
- オシャ / ナタリア・テナ (スターク家の召使。元「野人」。)
- ホーダー / クリスチャン・ナイアン (スターク家の召使。)
- リコン・スターク / アート・パーキンソン (スターク家の末息子)
- キャトリン・タリー / ミシェル・フェアリー (エダード・スタークの妻。タリー家出身)
- ジョン・スノウ / キット・ハリントン (エダードの落とし子、「ナイツウォッチ」)
- ベンジェン・スターク / ジョゼフ・マウル (エダードの弟。「ナイツウォッチ」の哨士長。)
- リカード・カースターク / スティーブ・ブラント (スターク家の旗主カースターク家の長)
- ジョン・アンバー / クライブ・マントル (スターク家の旗主アンバー家の当主)
- グレイトジョン / クライブ・マントル (スターク家の旗主、ジョン・アンバー)
- グレイウィンド / (ロブのダイアウルフ)
- レディ / (サンサのダイアウルフ)
- ナイメリア / (アリアのダイアウルフ)
- サマー / (ブランのダイアウルフ)
- シャギードッグ / (リコンのダイアウルフ)
- ゴースト / (ジョン・スノウのダイアウルフ)
- シリオ・フォレル / ミルトス・イェロレムー (ブレーヴォス出身のアリアの剣の師)
- メイスター・ルーウィン / ドナルド・サンプター (スターク家に仕えるメイスター)
- ロドリック・カッセル / ロン・ドナキー (スターク家の武術師範)
グレイジョイ家
- シオン・グレイジョイ / アルフィー・アレン (グレイジョイ家の世継ぎ、スターク家の里子。「鉄諸島」)
アリン家
- ジョン・アリン / ジョン・スタンディング (前任の「王の手」)
- ロビン・アリン / リノ・ファシオリ (ジョン・アリンとライサの息子。)
ラニスター家
- タイウィン・ラニスター / チャールズ・ダンス (ラニスター家の当主、サーセイらの父)
- サーセイ・ラニスター / レナ・ヘディ (ロバート王の妃、ジェイミーと双子)
- ジェイミー・ラニスター / ニコライ・コスター=ワルドー (「王の盾」の騎士、サーセイと双子)
- ティリオン・ラニスター / ピーター・ディンクレイジ (サーセイとジェイミーの弟。小人。)
- ランセル・ラニスター / ユージーン・サイモン (ケヴァンの息子でサーセイらの従兄弟)
- ブロン / ジェローム・フリン (ティリオンの友人。傭兵。)
- サンダー・クレゲイン / ロリー・マッキャン (ラニスター家の家臣「ハウンド」。グレガーの弟)
- グレガー・クレゲイン / コナン・スティーブンス (ラニスター家の家臣 「マウンテン」。サンダーの兄)
- シェイ / シベル・ケキリ (ティリオンの愛人。エッソス出身の娼婦。)
- エイモリー・ローチ / フィンタン・マッキィーオン (ラニスター家の家臣)
- イリーン・ペイン / ウィルコ・ジョンソン (口のきけない首斬り役人)
- ケヴァン・ラニスター / イアン・ゲルダー (西部の領主タイウィン・ラニスターの弟)
- マーリン・トラント / イアン・ビーティー (「王の盾」の騎士)
- マンドン・ムーア / ジェームス・ドラン (「王の盾」の騎士。ティリオンを襲う)
タイレル家
- ロラス・タイレル / フィン・ジョーンズ (マージェリーの兄。「花の騎士」)
バラシオン家
- ロバート・バラシオン / マーク・アディ (七王国の王。エダードの親友。)
- ジョフリー・バラシオン / ジャック・グリーソン (王。ロバート王とサーセイの長男。)
- トメン・バラシオン / カラム・ワリー (王。ジョフリーとミアセラの弟。)
- ミアセラ・バラシオン / エイミー・リチャードソン (ジョフリーの妹、トメンの姉)
- レンリー・バラシオン / ゲシン・アンソニー (ロバート王の末弟)
タリー家
- ライサ・タリー / ケイト・ディッキー (キャトリンの妹。ジョン・アリンの妻)
- サムウェル・ターリー / ジョン・ブラッドリー (「ナイツウォッチ」。ジョン・スノウの太った友人)
- ウォルダー・フレイ / デイビッド・ブラッドリー (フレイ家当主。タリー家の旗主。)
- ジョノス・ブラッケン / ジェリー・オブライエン (タリー家の旗主)
ターガリエン家
- ヴィセーリス・ターガリエン / ハリー・ロイド (ターガリエン家の王子)
- デナーリス・ターガリエン / エミリア・クラーク (ターガリエン家の王女。ヴィセーリスの妹)
- ヴィセーリオン / (デナーリスのドラゴン)
- ドロゴン / (デナーリスの最大のドラゴン)
- レイガル / (デナーリスのドラゴン)
- ジョラー・モーモント / イアン・グレン (ジオーの息子、デナーリスの家臣)
- バリスタン・セルミー / イアン・マッケルヒニー (「王の盾」の元総帥でデナーリスの家臣)
- イリ / アムリタ・アチャリア (デナーリスの世話をする奴隷)
- ドリア / ロクサーヌ・マッキー (デナーリスの侍女)
- イリリオ・モパティス / ロジャー・アラム (ペントスの豪商、デナーリスの庇護者)
- エイモン / ピーター・ヴォーン (「壁」の盲目のメイスター、ターガリエン家出身)
ナイツウォッチ
- ジオー・モーモント / ジェームズ・コスモ (「ナイツウォッチ」の総帥。ジョラーの父)
- ジャノス・スリント / ドミニク・カーター (「王都の守人」総帥。後に「ナイツウォッチ」)
- グレン / マーク・スタンリー (「ナイツウォッチ」、ジョンの友)
- ピップ / ジョセフ・アルティン (「ナイツウォッチ」、ジョンの友)
- ヨーレン / フランシス・マギー (「ナイツウォッチ」の新兵募集係)
- ラスト / ルーク・バーンズ (「ナイツウォッチ」の反乱者)
ドスラク人
- カール・ドロゴ / ジェイソン・モモア (ドスラク人の族長でデナーリスの夫)
- ラカーロ / エリス・ガベル (デナーリスに仕えるドスラク人)
壁
- アリザー・ソーン / オーウェン・ティール (「壁」の武術師範)
- オセル・ヤーウィック / ブライアン・フォーチュン (「壁」の工士長)
旗印のない兄弟団
- ベリック・ドンダリオン / デイヴィッド・スコット (無法者集団「旗印のない兄弟団」の長)
小評議会
- ピーター・ベイリッシュ / エイダン・ギレン (蔵相、小貴族の出、”リトルフィンガー”)
- ロス / エスメ・ビアンコ (ベイリッシュのスパイの娼婦)
- ヴァリス / コンリース・ヒル (スパイの元締めの宦官)
- パイセル / ジュリアン・グローヴァー (王に仕えるグランド・メイスター)
その他
- ミリ・マズ・ドゥール / ミア・ソテリュー (ラザール人の治療者で妖女)