
映画「トロイ」(2004年)の観賞備忘録(感想とあらすじと情報を添えて)
世界最大最古の歴史叙事詩、ホメロスの「イリアス」を映画化した作品。神話を描いた作品らしく映像は美しいものに仕上がっている。 すべては神話の中の話だが、描かれているのは、生身の人間たちの愛憎であり名誉である。
世界最大最古の歴史叙事詩、ホメロスの「イリアス」を映画化した作品。神話を描いた作品らしく映像は美しいものに仕上がっている。 すべては神話の中の話だが、描かれているのは、生身の人間たちの愛憎であり名誉である。
全20巻からなるパトリック・オブライアンの世界的ベストセラー海洋歴史冒険小説、"オーブリー&マチュリン"シリーズから第10作目『南太平洋、波瀾の追撃戦』を軸に映画化。
映画冒頭でロチェスター伯爵が独白する部分から、妙に惹きつけられるのがこの映画。『初めに断っておく。諸君は私を好きになるまい。男は嫉妬し、女は拒絶し、物語が進むにつれてどんどん私を嫌いになる。』
本国スペインで記録的大ヒットとなった史劇ロマン。女の嫉妬をひたすら描いた映画であるはずなのに、意外と時間を長く感じることがなく終わった。テンポが良いのか、役者の演技が良いのか...ストーリー以上に飽きの来ない内容だった。
中世の物語を想像して映画を見てしまうと、いきなり面食らってしまう。また、「アーサー王と円卓の騎士達」の中で繰り広げられる魔法の世界を思い浮かべながら映画を見てしまってもいけない。
13世紀のスコットランドの状況など知らない。当然、主人公のウィリアム・ウォレスという人物も知らない。だが、そういう前知識を抜きにして見ることが出来る映画である。
映画は語り手としてプトレマイオス(アンソニー・ホプキンス)の回想録という形で始まり、終わる形式をとっている。この設定自体が悪いのかもしれない。
リドリー・スコットが言いたかったのは、最後のテロップに書かれている、「...1000年たっても状況は変わっていない...」といった内容のところだったのではないか。